今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 641)とん汁こだわり卵朝食 in なか卯

 

 

どうも「京風」の響きに弱い。イナカモノだから京都へのコンプレックスがあるのだろうか。接頭語に京風がつくと、背筋が伸びるというか、佇まいを正したくなる。

 

試しにググると、だし、居酒屋、お好み焼き、フレンチ、野菜などの飲食店が検索される。なんてことのない単語なのに、京風を冠にいただくことで、品格が上がる。

 

本日は「丼ぶりと京風うどんの店」なか卯へと。なか卯のダシは澄んだ関西風で、味噌汁がおいしいことに我が定評がある。そんななか卯のとん汁、期待しかない。

 

まずはなか卯ご自慢のこだわり卵で、卵かけご飯をこしらえる。黄金色に輝く卵を醤油色に染めるのは、いつだろうと背徳感にあふれます。うん、いつも通りおいしい。

 

パウダースノーのような白米の中央に、箸でグリグリと穴を開け、茶色い溶き卵を流し込む。崩しながら食べれば、脳内麻薬がドバーッと出ます。卵かけご飯サイコー。

 

お新香で口をサッパリさせたり、海苔で海の香りを加えたりして、ご機嫌にご飯を食べたのち、いよいよ本丸のとん汁です。ゆず皮が浮かぶあたりに京風を感じますね。

 

チェーン店のとん汁は松屋が究極にして至高だけど、なか卯もなかなかどうして趣き深い。具材は大根、里芋、人参、椎茸、蒟蒻、青葱など、少し酸味がきいている。

 

これで390円ならばありがたい。卵かけご飯で口が少ししつこくなったところを、とん汁で洗い流すように食べる。松屋のとん汁が食べ物なら、なか卯は飲み物だな。

 

丼ぶりの内に残るご飯粒を、漬け物でかき集めて食べ終え、サラサラと残りのとん汁を飲み込む。最後に冷たい緑茶をいただけば、心も体もさわやかだ。シアワセです。

 

ごちそうさまでした。