今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 968)ラーメン

 

同床異夢。行動をともにしていても、頭のナカミはわからない。同じ単語を使っていても、それが同じ事柄を指している保証はない。すべてすり合わせが必要なのだ。

 

たとえば、ラーメンを食べに行こうぜと言われてチャルメラおじさんがつくるような鶏がらスープ醤油ラーメンを思い起こす人もいれば、豚骨ラーメンという人もいる。

 

その豚骨ラーメンも、喜多方のような澄んだスープ、家系のような脂たっぷりのタイプ、博多のようなサラサラしつつ白濁したタイプ。みんなちがって、みんないい。

 

さて、本日のランチはラーメン。こちらは店名に博多ラーメンを冠する店なので、言わずもがなの白濁豚骨ラーメンです。さすが細麺、食券を提出してすぐやってくる。

 

福岡出身の友人によれば「一風堂一蘭は観光用」らしい。洗練されたチェーン展開もこちらとしてはありがたいけど、やはり無料トッピングの充実がポイントだとか。

 

卓上の小壺には高菜、辛子高菜、もやし、紅生姜が並ぶ。なんならおろしニンニクもあるけど、ランチなので自重しよう。麺がのびる前に手早くトッピングを終える。

 

スルスルすすれば、小麦の香りと豚骨スープの旨みが鼻腔をダッシュで駆け抜ける。軽く噛めばプチプチ歯ごたえよく、思わずもうひと口すすって、口いっぱいにする。

 

チャンジャごはんをつけたので、豚骨の残り香が消えぬ間に素早く口に放り込む。ピリッと辛く、コリコリしたチャンジャはいい酒のアテですが、ごはんのお供でも優秀。

 

ラーメンを食べるうち、たっぷりのトッピングがスープに旨みを加えて、複雑かつ芳醇な味わいに変化する。この配合は一期一会だな、などと思いつつ麺を完食する。

 

最後はお楽しみ、チャンジャごはんにスープをレンゲで加えてクッパ風に仕上げる。サラサラと食べゆけば、これがまた快感です。アラフィフの胃には多かったかな。

 

ラーメン界の同床異夢。言葉じゃ足りなくて、気持ちじゃ見えなくて。とはジュンスカの歌詞ですが、相互理解は言語化も大事ですよね。さて腹ごなしに、歩いていこう。

 

ごちそうさまでした。