今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 643)塩豚のお粥 ピータンと塩卵入り with 海老の蒸し餃子

 

お粥ときくと「病人の食べるもの」という先入観がある。実際に病院食といえば、水っけのまにまに浮かぶ米粒という三分粥がよぎる。胃にやさしいのは間違いない。

 

ふうふうと冷ましながら食べるお粥は滋味あふれるけれど、あまり噛まないからかえって消化にはよくないらしい。実に本末転倒だな。今度からは気をつけて噛もう。

 

そんなお粥ですが、台湾では朝食として食べられるとか。朝は急いでかきこみたいから、お粥という発想がなかった。でも、炭水化物チャージの観点はわかる気がする。

 

こちらは初めて入る中華料理店ですが、どうやら点心が中心のようす。わいわいと大勢で来てシェアすると、いろんな味が楽しめそう。しかしこちとら、孤独のグルメ

 

みたところ麺類はなく、主食はお粥か蒸しご飯くらいなのでお粥を選ぶ。塩豚ってなじみがないけど、塩漬けなのかな。ピータン入りというあたりが、いかにも中華。

 

さすがにお粥だけでは心許ないので、色とりどりの点心から海老の蒸し餃子を選ぶ。きっと写真通りに蒸篭に入ってくるのだろう、点心スタイルはイベント感があるね。

 

うっすら黄色がかったお粥を、レンゲでひと掬いしてふうふうと食べれば、ダシがほんのりきいている。舌で押し潰して飲み込めば、胃が喜ぶような、やさしさです。

 

漆黒に威容を放つピータン、たしかアヒルの玉子をどうにかしたんだよね。熱くて味がよくわからないけど、ムチムチして、独特のゼリーっぽい食感が楽しめます。

 

お粥自体はごく薄味なので、時折り入っているゆでたまごと豚コマの塩っけを頼りにスルスル食べてゆく。今のところ健康体だけど、間違いなく、体によさそう。

 

さて、蒸し餃子。皮が薄いのだろう、エビのゴツゴツした姿が見え隠れしている。ひと口食べれば皮はもちもち、エピはプリプリで、思わず你好、谢谢と独りごちる。

 

独特の香りのする醤油をつければ、ビールが欲しくなる。餃子がビールのお供なのは日中国境を問わないんだな。とりま、濃いめのプーアル茶のような黒いお茶を飲む。

 

ヤムチャといえばサイバイマンとの戦いですが、飲茶というとワゴンに乗った点心が次々とやってくるイメージ。ただ、こうして食べると趣き深くいただけますね。

 

ごちそうさまでした。