今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 649)若姫牛サーロインステーキ at バンビ in サブナード

 

 

70%の飲食店は、3年以内に閉店するという。悲しいけどこれ、現実なのよね。30年前の学生時代の行きつけの店が、軒並みノレンをおろしているわけである。

 

たとえ繁盛店であっても、再開発、後継者不足など、さまざまな問題が生じる。チェーン店なら他店舗もあるけど、個人店は一期一会の気持ちで臨まなければならない。

 

こちら洋食のバンビは都内にいくつかチェーン展開しているものの、店舗数自体は減少傾向にある。学生の頃、神保町店に週2ペースで通った日々が思い出されます。

 

隙あらば食べたいので、都内に残る数少ないサブナード店を訪ねる。さすがに少し高くなったけど、オーソドックスな洋食が嬉しいな。おや、ドカン鉄板焼がないな。

 

まあ、メニューも令和に合わせるわな。頑固一徹に変わらないではなく、臨機応変に変化しつつも店が残るのがファンとしては助かります。さて、なにを食べようかな。

 

学生の頃はお安いところを攻めていましたが、メニューも一新されているし、ステーキなぞいただこうかね。とはいえなんのお祝いでもないので、比較的安価な若姫牛とやらを。

 

お安い若姫牛はメキシコ産らしく、150、220、270グラムから270を選ぶ。隣の栃木牛が200、250、300グラムなのは、数字でオーダーミスを防いでいるのだろう。

 

 

さて、まずは食前にコンソメスープをいただく。エスプレッソのカップ程度の小さなスープだけど、平成から変わらぬ濃い味にほっとする。懐かしさがこみあげます。

 

ほどなくやってきたマイステーキ。向こうに見えるのは連れが頼んだチキンステーキオンライスです。ストロガノフがかかっており、うらやましいくらいおいしそう。

 

ギシギシと肉を切り、ニンニク醤油につけてひと口に頬張る。顎の筋肉が「肉、食べてます!」と報告してくれる歯ごたえ。脂ののった和牛だけがステーキではない。

 

追いかけるように皿からライスをかき込んで、肉と馴染むように咀嚼する。この肉のかたさ、嫌いじゃないなあ、むしろ好きだなあ。思い出補正込で、最高においしい。

 

神保町に限らず、職場の周りだって、店がどんどん入れ替わっています。消費者としては食べ支えるしかないのですが、なんとも心許ない……とりあえず、満腹です!

 

ごちそうさまでした。