今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 984)大エビ天(2本)うどん

 

食道異物。物々しい単語ですが、魚の骨がひっかかるとか、子どもがおもちゃを飲み込んだとか、意外と身近である。ボタン電池や薬の包装などが重篤化しやすいとか。

 

恐ろしいことに、魚の骨が食道をやぶり、血管を傷つけるケースもあるとか。くわばら、くわばら。おいしいうどんを頼んでおきながら、改めてそんなことを思い出す。

 

そう、問題はエビの尻尾である。実家のエビフライが小海老だったので「エビの尻尾は噛み砕く」を信条に生きてきたけど、嚥下機能が年々衰えるなか、悩んでしまう。

 

正月になると、年配の方がモチを詰まらせるニュースが流れるけど、ほぼ1年振りにモチを食べる人が多いからだと思う。1年間でじわじわ喉の筋肉が弱っていたのだ。

 

つまり、前回大丈夫だから今回も大丈夫、なんて理屈は通用しない。ブログをみても、大体エビ天やエビフライの尻尾を食べているけど、いつまでもそうはいられない。

 

やってきたのは、ワカメたっぷりのエビ天うどん。何はなくともエビ天をかじると、カリカリの衣とプリプリのエビがごま油の香りに包まれ、なんとまぁおいしいこと。

 

揚げたてのアツアツをふうふうと食べて、尻尾を器の隅に浮かべる。あいたスペースからうどんをすすり、ダシの旨みを堪能する。ワカメがザクザクと歯ごたえよし。

 

大エビ天を名乗るだけあって、尻尾も立派なサイズです。よく動く部位なので、尻尾に詰まった身がおいしいのは間違いないけど、堪え難きを堪えて食べないでおこう。

 

うどんを半分ほど食べて、エビ天の2本めにとりかかる。ダシを吸った衣がじゅんさいのようにトゥルトゥルになっているのが楽しい。当然に、こちらも尻尾は残す。

 

ガシガシと噛み砕けばいいんだろうけど、その自信が過信なのかもしれない。末っ子だから勘違いしちゃうけど、いつまでも若くないのよね。世間的には初老ですし。

 

ごちそうさまでした。