限定メニューがレギュラーに昇格すると、よほど好評だったのかと刮目する。店側の都合はあるだろうけど、味が確かなのも間違いない。たとえばサムライマックかな。
かつての狂牛病騒ぎで牛丼御三家が苦肉の策として提供した豚丼。牛丼復活後もしばらくレギュラーを張っていたけど今は姿を消している。なかなか定着は厳しいのだ。
めとろ庵で昨春の限定メニューだったはずの、丼+半そばセットがずっと提供されている。好評につき、レギュラーとなったのか。ひと通り食べたけど、また食べたい。
店名を冠にいただく「めとろ丼)が美味しかった。揚げ玉、野沢菜、温玉に彩られたごはんに甘いタレ。朝の胃の隙間を埋めるにふさわしい、暴力的なおいしさだった。
久しぶりのご対面。まずはそばのツユを飲んで胃腸のウォーミングアップを。箸を湿らせたところで、サクサクの揚げ玉とごはんを頬張れば、甘めのタレがおいしい。
たぬきそばと異なり、揚げ玉がツユに浸らないので、ずっとサクサクが続くのよね。街そばで、たぬき丼を出す店も減ってきたので、貴重な味わいをしっかり堪能する。
温玉はやや硬めで、とろりというよりぽってり。崩しながらごはんにからめれば、白身のフルフル、黄身のコクは文句なし。一時期の卵不足は解消されたのだろうか。
野沢菜は味がタレに依存せず、発酵した酸味と確かな塩っけが頼もしい。茎はシャクシャク、葉っぱはキシキシ。ガブガブとごはんを食べれば、三位一体のおいしさ。
口いっぱいに頬張ったところで、そばツユを飲めば、まさに至福。ラーメンライスにも伍するマリアージュです。そばは安定のめとろ庵クオリティで、安心してすする。
夢中で食べつつも、耳は暇なので店内の声がよく聞こえる。前客も、後客も、めとろ丼セット。なるほど、レギュラー定着するわけだ。腹八分目で、しっかり働けそう。
ごちそうさまでした。