今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 273)鶏のガパオ

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お目当ての店がお休みで、新規開拓しようとウィンドウイーティング。和食、ドリア、韓国料理と華やかな並びに、ガパオという幟をみかける。


ここは確か、以前はラーメン屋さんだったナ。居抜きで入ったのかナ、なんて思いつつ、フラリと入店。ガパオ、たぶん東南アジアの料理だよね。


メニューをみると、ガパオ、カオマンガイグリーンカレー、蟹チャーハンなどなど。初志貫徹で鶏ガパオを注文して、あらためて店を観察する。


どうやらこちらはタイ料理店らしい。タイは王国だから宮廷料理も華やかだし、世界三大スープのひとつ、トムヤムクンもタイ料理だったっけ。


などと調べるうちにやってくるガパオ。ガパオってガブガブ食べられそうな語感だけど、どうやらバジルの一種、ハーブの名前らしい。なるほど。


左側にライス、右側に鶏の粗そぼろ。間に跨る目玉焼きをつき崩し、境界線をパクリと食べる。ヒーハー、かなりの辛みで、軽く涙が出てきた。


じわりではなく、南国らしく脳天にガンとくる辛さ。喉もかなり刺激されているので、咳き込まないように気をつけないと。水を飲んで小休止。


この緑の葉っぱがガパオかな。それほどクセがないですね。本場はどうなんだろう。ご飯は細長いタイ米で、サラサラした食感が辛さに合います。


1994年の米不足のとき、タイ米を緊急輸入したのに、日本の炊き方ではおいしくないなんて不条理な扱いだった。名誉挽回、タイ米はおいしい。


令和最高の辛さを覚えつつ、でも後引く美味しさで、スプーンが止まらない。耳の中まで汗をかく感覚は久しぶりです。異国感溢れて、楽しいナ。


初めてのものを食べるというのは、すごく知的に刺激があって嬉しい限りです。もちろん、口にはもっと刺激的で、ハンカチで汗を拭いつつ完食。


ごちそうさまでした。


しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。



麺喰らう(その 463)銀だこうどん in 富士そば

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先日食べた富士そばのキャンペーン、たこ焼きそば。銀だことのコラボで、どこか明石焼きっぽくもあり、個人的には大変おいしくいただいた。


だが、このコロナ禍の外食不振もあり、たこ焼きが余ってしまったようで、キャンペーンが延長されるらしい。フードロスを避けますとのこと。


企画そのものに問題があるのかもしれないけど、富士そばの英断には敬意を表したい。SDGs を目指すには小さいことからコツコツと、ですね。


で、2食目のたこ焼きそばと思ったけど、食券に「そば・うどん」とあるので、気分を変えてうどんにて注文。こちらの方がより大阪っぽいしね。


そばと違い茹でおきがないようで、少し待ってから呼び出しがかかる。ツユはいつもの富士そば味で、やわらかめのうどんをツルツル吸い込む。


たこ焼きは、外はカリカリ、中はトロリの銀だこクオリティ。キャンペーンが延長できるんだから冷凍なんだけど、そう感じさせないおいしさ。


最後のたこ焼きは箸で割いて七味をふって完食。ふとみれば、女性のひとり客もチラホラ。気軽な和製ファストフード、立ち食いそばに栄光あれ!


ごちそうさまでした。


しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。

麺喰らう(その 462)新カレーうどん in なか卯

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「新」を名乗るからには、旧がある。新横浜、新大阪、新松戸、新百合ヶ丘などは、以前の駅と併用されるから、混同しないために「新」がつく。


そういえば、帰ってきたウルトラマンを新マンって呼んだ記憶もある。あと、けんちゃんラーメンがずっと新発売だったネ。そんな、昭和の記憶。


で、新カレーうどん。あいにく旧型を食べた記憶がないので、どんなリニューアルが行われたかはわかりませんが、ポスターに心ひかれました。


まずは、うどんをひと筋持ち上げ、匙にのせてパクリ。ツルツル安定、安心のなか卯クオリティ。主役のカレーは、辛味よりも甘味が先に立つね。


汁が跳ねないように丁寧にすすってゆく。クタクタの白ネギを喰み、甘くてふわふわの油揚げを頬張る。たっぷりの豚肉が、まあ、おいしいこと。


甘いなりにもスパイスが効いてきて、冷たい緑茶で小休止。+100 円で追いごはんセットがあるのも納得の、カレーと具材のポテンシャルです。


カレーは漢方です、とはよく言ったもので、お腹がポカポカしてくる。朝食ローテーションに加わりそうな、おいしいひと品と出会えました。


ごちそうさまでした。


しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。

定食春秋(その 272)玉丼

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最後の晩餐に何を食べたいかと聞かれたら、すかさず卵かけご飯と答えます。おふくろの味、妻の手料理、娘の手作りお菓子よりも、卵かけご飯。


卵は新鮮ならばブランドでなくていいね。醤油を加えて軽くかき混ぜておいて、炊き立てご飯をよそい、中央に窪みをつくって、タラリ流し込む。


黄身のコク、白身のトロミ、醤油の香り。それらが銀シャリと渾然一体となって、サラサラとかき込んでは、鼻に抜けていく旨みまで堪能する。


で、そんな卵かけご飯の縁戚と思しき玉丼。カレー丼、カツ丼、親子丼、開化丼、ずらり並んだそば屋のご飯ものでは最安値。だが、それがいい


シンプルだけに、手早く登場する玉丼。そばつゆで半熟に煮立てられた卵は見目麗しく、海苔の香りとも相まって、食欲がかきたてられますナ。


まずは、ひと口パクリ。甘いつゆの味がしみる。黄身と白身の食感の違いも楽しく、歯が要らないどころか、ストローで飲めそうなふわふわ感。


もりもり食べれば、もっちりのかまぼこがコンニチワ。木の葉丼を名乗らないのが奥ゆかしさ。シャキシャキの玉ねぎの食感も嬉しいアクセント。


味のしみた上層、つゆダクの下層、比較的白いままの中層。地層別のご飯の味わいもまた、楽しからずや。初めて食べたけど、大当たりですね。


七味をパラリとふれば、途端につまみになりそうな大人風味。香の物で舌を整えて、ひと粒残さずご飯を食べ尽くす。食後の熱い番茶も嬉しいね。


卵かけご飯の上位互換と思ったけど、卵かけご飯が釜玉うどんなら、玉丼は味噌煮込みくらい方向性が違ってました。でも、玉丼もまた食べたい。


ごちそうさまでした。


しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。

定食春秋(その 271)ロースカツ定食

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たまにはガツンと揚げ物を食べるぞ、と断固たる決意。でも夜だと胃もたれするから、ランチにしておこうと、二段階決意。さて、何にしようか。


黒板をみれば、本日の揚げ物は、竜田揚げ、チキンカツ、ロースカツ。「チキン or ポーク?」と心の CA さんに尋ねられ、ロースカツを選択する。


フライヤー横の大将の背中を頼もしく見つめていると、ザクザクと包丁の音が5回聴こえる。すると6切れか、などと役に立たない推理を展開。


まずは、アサリの味噌汁を啜りながら食事の組み立てを考える。キャベツはドレッシング済だし、3つはソース、3つは醤油にしてみようかな。


端っこからパクリ、揚げたては、衣がトゲトゲしくて格別ですね。ソースの香りが鼻腔を満たし、肉の旨みや脂の甘味とともにご飯をかきこむ。


ソースはご皆さま存知の味、ソース自体の深みがカツと互角の展開。一方で醤油は脇役。刺し身がそうであるように、肉自体の味の機微がわかる。


口に広がる幸せを味噌汁で流し込んだら、キャベツでサッパリ。あとは、カツ、ご飯、味噌汁、キャベツを巡回。香の物や小鉢でリズムを整える。


非専門店のカツも趣き深いですね。憧れの大きなフライヤーからは、次々と幸福の種が揚げられます。自宅ではつくれないひと品に、舌鼓を打つ。


ごちそうさまでした。


しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。

麺喰らう(その 461)エビ入りワンタン麺

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これだけ寒いと、汁ものが恋しい。お得な中華定食には、餃子、回鍋肉、麻婆豆腐、レバニラ、油淋鶏、エビチリが居並ぶけど、汁ものが恋しい。


麺類の部をみればラーメン、麻婆麺、タンメン、担々麺などなど。写真つきのメニューは眼福ですが、多彩ゆえ、アラフィフにしてなお惑います。


悩みつつ、雲呑麺。シンプルっぽい醤油スープ、メンマ・玉子・ネギといった和風ラーメンの具材たち、たっぷりのエビワンタンが心に刺さる。


まずはスープ。サッパリだけど、どことなく甘いのが本格中華の隠し味かな。で、てるてる坊主のような可愛らしいワンタンをツルリといただく。


アチアチ、ハフハフ。まるで小籠包のように熱さが口内で弾けます。ワンタンの皮のピラピラで、ちょっとヤケドするのも、また、楽しからずや。


2つ目は冷静に、ふうふう冷ましてからパクリ。野菜のサクサクと、エビのプツリとした食感をしっかりと堪能。味わいはもちろん、大正義です。


中太麺はスープを適度に巻きこみ、メンマはコリコリ、玉子の黄身はしっとり。基本的にラーメンとしておいしいので、ワンタンが引き立ちます。


丼ぶりが大きいので、なかなか冷めないのも嬉しい。途中で卓上のラー油で辛みをプラスすれば体もホカホカ。汁ものバンザイ、と相成りました。


ごちそうさまでした。


しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。

定食春秋(その 270)目玉焼朝食 in やよい軒

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久しぶりのやよい軒でモーニング。こちらの目玉焼朝食は「目玉焼」を冠に戴くも、その本態はソーセージ朝食なのだ。もち麦ごはんにて注文。


お茶を淹れにいくと、テレビで見た自動おかわりマシーンや、「だし飲み放題」用のポットが置いてあり、三日会わざれば刮目してみよ、を実感。


ジャズの流れる店内は、お昼の喧騒が嘘のように静かで、血圧も下がる気がする。牛丼屋に+100円くらいで得られるラグジュアリー(笑)です。


さて、まずは味噌汁で箸を湿らせ、目玉焼をご飯にのせ、黄身に一穴、醤油を垂らして目玉焼丼。黄身は言うに及ばす、白身カリカリがうまし。


ソーセージはパキッという食感が嬉しいけど、だし放題を意識してご飯は遠慮がちに。海苔でご飯を巻いたり、冷奴をツルンと飲んだり、忙しい。


ベジファーストを忘れていたので、中盤で野菜をやっつける。で、ご飯を半分ほど残して、サービスのお新香をのせ、だしポットへと足を運ぶ。


コポコポとだしを注ぎ、席に戻って残しておいた海苔を1枚ちぎって散らす。サラサラ食べれば、実においしい。朝からこんな贅沢していいのか。


白米ならおかわり自由だから、たらふく食べる人も出るだろうクオリティ。ともあれ、コロナ時代を生き抜こうとする変化、進化に感心しました。


ごちそうさまでした。


しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。

麺喰らう(その 460)五目そば

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昼下がりの街中華。百花繚乱のメニューから、オススメと謳われる五目そばを選ぶ。ランチサービスの小ライスは、刹那の煩悶のすえあきらめる。


壁には「街中華で飲ろうぜ」との BS 番組のポスターや色紙が。こちらはメニューの幅といい、店構えといい、今どき珍しいザ街中華だから納得。


ポスターには女性タレントの写真が。なるほど、井之頭五郎は下戸だし、吉田類では華がないのかな、などと孤食のオジサンとしては思い悩む。


さて、五目そば。「五目」とは「五つの品目。また、種々のものの混合していること」。以前ここで食べた炒飯は、四目だったナなどと思い出す。


しかし、具沢山の丼ぶりに懸念は払拭。ナルト、蒲鉾、白菜、人参、もやし、しめじ、キクラゲ、豚肉、玉子、葱。十品目のいわばオーバーキル。


淡麗な鶏がらスープに細ストレート麺。色とりどりの盛りつけを楽しみつつ、ツルツルと食べてゆく。途中でコショウをふり、お酢をひと回し。


汗をにじませつつ、一気呵成に完食する。味はもちろん、食欲、栄養、目の保養、すべてに効能ありの贅沢な一杯でした。グラスの冷茶がうまし。


ごちそうさまでした。


しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。

麺喰らう(その 459)想い出のラーメン

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古いアルバムの中に、隠れて想い出がいっぱい。スマホのデータ整理の折、1枚のラーメンの写真で手が止まる。今はなき、街そば屋のラーメン。


ニンニクチップ入りの鶏がらスープ。かんすいのきいた黄色い縮れ麺。インゲンなど色とりどりの具材。みているだけでヨダレの出る、私のNo.1


週1回は通っていたけど、ある日突然閉店していたっけ。各種そばはもちろん、もつ定食、鍋焼きうどん、カレーライスなど多士済々だったな。


刻みネギが全面に浮かんでいるので、麺を食べても、スープを飲んでも、シャキシャキ歯ざわり。あらかじめコショウがかかっているのが潔し。


途中で七味をふるのがお決まり。メンマ、叉焼はそば屋とは思えぬクオリティで、気候、体調、精神状態にかかわらず、いつでもおいしかった。


街そば屋さんに限らず、個人店が後継者不足でどんどんなくなってゆく。年金の足しでいいという安価な値づけが仇となって後継者が根づかない。


口いっぱいに想い出を広げつつ、毎日でも食べられるやさしいラーメンを求める旅はここから始まったんだなと思う。がんばれ、個人店たち。


ごちそうさまでした。


しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。

定食春秋(その 269)プレミアム牛めしミニ in 松屋

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松屋の朝定食は豊富なので、先客が悩むのもよくわかる。券売機をあれこれ操作した結果、どうやら牛めし単品と納豆単品に行き着いたようす。


意外な組み合わせ!その創意工夫に感心しつつ、牛めし単品、ライスミニを購入。いつか試してみようかな、とは思うけど今朝は納豆腹ではない。


程なく呼び出されてトレイを受け取る。ミニは丼ぶりが小さくて可愛いネ。小袋に入った黒胡麻焙煎七味を振って、味噌汁を飲んで箸を湿らせる。


まずは牛肉をよけ、肉汁ご飯をパクリ。これだけでけっこうシアワセ〜。ふた口めは牛肉ごとご飯をかきこむ。焙煎七味の風味が堪りません。


玉ねぎはサクサクとおいしく、野菜食べてますという言い訳には十分。松屋の牛丼はプレミアムになって、かなりレベルが上がったと思ってます。


さっきの人はどんなタイミングで納豆をかけるんだろうか、などと思いつつ完食。朝は腹六分目が心地よい。さて丑年だし、牛食べて元気出そう。


ごちそうさまでした。


★しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。