「シェフのきまぐれサラダ」って実際に見たことがない。実在するからこそのネタなんだろうけど、寡聞にして存じあげない。
まあ、私の行動半径は非常に狭いから、ホントは街にあふれているのかもしれないな、きまぐれメニュー。
そんなある日、立ち食いうどん屋で出会った「きまぐれうどん」。
詳しくは壁をご覧くださいとあり、ようは日替わりメニューなんだと理解する。でもいいネ、きまぐれ。仕入れの関係とか裏を探ってはいけないネ。
で、本日のきまぐれは、梅しそじゃこ天と鶏天うどん。きまぐれどころか、考え抜かれたに違いない一杯。
大・中・小とあるけど、朝ごはんだし、初めての店なので様子見で小を選ぶ。
店内はディスコミュージックがガンガン流れ、店長の趣味かなと思ったら、お次はカルメン ’77。
ナツメロの有線なのかもね。一日中聴いてると、私の認知も改善できそうな陽気な感じ。
ショウガと揚げ玉入れてよろしいですか? と不意に質問され、はい、と答える。本音を言えば「たんまりと」だけど小市民なのでそうは言えない。
さて、やってきたのは丼ぶり狭しと具材が並んだ一杯。醤油をひと回しして、いざ天ぷらにガブリ。
アチチ、揚げたてです。サクサクとして、鶏、アスパラそれぞれおいしい。
冷たくしめられた麺との対比も素晴らしく、ツルツル、アチチと気持ちがあせる。梅しそじゃこ天はモチモチとうどんとは異なる歯ごたえで応戦してくる。
揚げ玉とショウガは食感と風味でそれぞれいぶし銀の働き。宗教上の理由でもなければ、入れない選択肢はないな。
あっという間に胃袋におさまってゆく姿に、くう、せめて中サイズにしとけばよかったと嬉しい後悔。こんどの楽しみができたのだ、と前向き思考。
最後に水をグイッと。紙コップなのが印象に残る。洗い場の関係なのかな。冷たくておいしいけどサ。
ごちそうさまでした。