今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 304)冷やし中華

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街に根っこが生えているような、風景になじんだ老舗の甘味処。お昼は定食も出すような和やかな雰囲気で、有名人のサインも数多く壁を彩る。


在宅勤務やら何やらで、とんとご無沙汰でしたが、訪ねてみれば変わらぬたたずまい。のれんをくぐり、メニューをみれば、冷やし中華がある。


どうやら5月からはじめてました。こいつぁいけねえ、初ガツオと初冷やし中華は旬が大事だぁねぇ。と私の中のエセ江戸っ子が声をあげる。


出てきたのは、絵に描いたような冷やし中華。去年も食べてるけど、こんなだっけ。個人店ならではの豊富かつ気まぐれな具材が魅力のひとつさ。


個人でやってる街中華やそば屋がどんどんなくなるから、こういうオーソドックスな冷やし中華は希少だよね。カラシを溶いて、いざ初もの。


固めの縮れ麺は歯ごたえよく、うれしい、たのしい、大好き! と心がはずむ。色とりどりの具材はどれから箸をつけたものか、悩んじゃうナ。


レタスは麺類に不足しがちな食物繊維がとれて嬉しいな。トマトもよく冷えとるね。中華クラゲをとれば、麺のように長くて、コリコリが面白い。


ハム、キュウリ、錦糸卵、ナルト、ワカメなどメジャーどころは、あえて麺とかき混ぜつつ、意識せずカオスな涼を味わう。デラ、ゼッピン。


甘めのつゆにカラシがいいアクセントだねぇ。ときおり口に飛び込んでくる紅生姜も嬉しいアクシデント。食べ終えて、つゆ、少し飲んじゃう。


ああ、夏の始まりだなぁ。ザ・冷やし中華をたくさん食べにこなきゃネ。今季初にふさわしい、シアワセのひと皿をありがとうございました。


ごちそうさまでした。