気は優しくて力持ちというと金太郎や桃太郎、はたまた山田太郎が浮かんでくる。がっちり体格、気さくで、力強い。ステレオタイプな快男児。
そんなところから名づけられたのが、力そば/うどん。スマホのゴシック体だと、「力」と「カ」の区別がつきにくいけど、チカラそば/うどんです。
麺類にお餅が乗った炭水化物ストームなひと品ですが、お雑煮感もあって食べると楽しい。暑いさなか、うに〜とした餅を思い出し、思わず注文。
立ち食い界隈では見かけないので、積極的に食べたことはないけど、お雑煮の地域性のように、店ごとの個性が際立つジャンルかもしれないな。
店のメニューを改めて見るに、力はうどんが基本なのね。壁のメニューを端から端まで眺めても、うどん派は鍋焼き、かき玉、けんちんくらい。
まあ、頼めばそばになるんだけどサ。その境目はどこなのか、考えてもわからないのが実に興味深い。そば屋として、譲れない一線があるのかも。
さて、やってきたそばは、煮込んだお餅2つが威容を放つ。たぬきがのってるのはお得な気分。何はなくとも、お餅をパクリ。うに〜っとのばす。
実に楽しい。やはり食事たるもの、お腹を満たすだけでなく、楽しさもなくてはならないネ。2つあるので、1つははツユに沈めてしまう。
すると、たぬきそばと思って食べ終えたころ、丼ぶりの底からお餅がコンニチワ、おやおやラッキーってな寸法です…さすがに覚えてるけどサ。
たぬきはサクサクだし、お餅と一緒に口に入れれば揚げ餅気分で、さらに気分は上々。力そば、ちょっと食べ歩きしてみたくなりまたした。
で、底に沈んで、ツユが染み込んだお餅をムニムニ愛でつつ、おいしく食べ終える。咀嚼機能が万全なうちに、お餅を楽しんでおかなきゃ、ね。
ごちそうさまでした。