今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 385)カレー丼

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人気のラーメン店で「スープ売り切れのため閉店」とのお知らせがある。作り置きができない絶妙な味わいなのだろう、致し方ない。


では、定食屋さんで「ご飯が売り切れのため閉店」はありうるか。ありえそうだけども、私の狭い人生経験では、寡聞にして知らない。


で、こちらそば屋さんのお昼どき。たまには丼ぶりものでも食べようと、各種丼ぶりからカレー丼を選択。あきたこまち100%が嬉しい。


ここのカレー南蛮は絶品で、カレーせいろなんて変わり種もおいしい。つまり、成功の約束された味なので、大船に乗った気持ちで待つ。


やってきたのは、豚肉と玉ねぎだけのシンプルなカレー丼。見た目からして御馳走です。陶器製の匙を手にとり、まずはひと口パクリ。


ダシ、かえし、カレー粉。以上のはずなのに複雑な味わい。隠し味があるのだろうけど、家庭では再現できないプロの技に感心しきり。


丼ぶりでカレーを食べるときは、ソースとご飯のペース配分に気を砕く。後半でソース不足に陥らないよう、縦に掘削しつつ食べてゆく。


ここで、学生っぽい若い5人客がやってくる。カツ丼や親子丼などガッツリメニューが選ばれるも、非情にも残るはカツ1枚、ご飯3人前。


予期せぬ事態に撤退戦でメニューを探す若人たち。すまん、オジサンの気まぐれで1人前減らしちゃったよ、なんて勝手に気遣いつつ完食。


あくまで、そば屋でございます。カツも、ご飯も、品切れはご容赦ください。ざっかけない街そばですが、矜持が感じられました。


ごちそうさまでした。