今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その661)ラー油の肉つけ蕎麦

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年越しには気が早いけど、師走も押し迫ると、またぞろそばが食べたくなる。考えることは皆同じなのか、いきつけのそば屋さんは混雑中。


どうしたものかと歩を進めると、気鋭の創作系蕎麦屋さんに空席をみつける。袖擦り合うも多生の縁、ここで会ったが百年目で入店。


豆乳、担々、とんたま、ネバネバ。百花繚乱の創作そばのなかにあり、自ら「邪道も是非お楽しみ下さい」と謳うラー油蕎麦を選ぶ。


初めてだけど、店の本気を試すべく、肉蕎麦にしよう。一期一会の精神です。+50円のランチセットで、そば飯、そば茶を追加する。


ほどなく、突き出しで切り昆布、カレー風味牛蒡、大根の煮物がやってくる。どれもおいしく、確かな実力がわかり、蕎麦が待ち遠しい。


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国産蕎麦粉を用いた十割蕎麦、無添加のつけ汁、ルチンの効能書きなど、お店のこだわりを読んでいると、やってきましたラー油肉つけ蕎麦。


黄身が中央に鎮座しており、思わず、そうきたかと唸る。箸を入れれば、色濃い蕎麦に黄身がとろけ、見た目だけでおいしいのがわかる。


まずは蕎麦をそのまま。凛と角が立ち、プツではなくミシとした歯ごたえ。つけ汁につければ、ダシの旨みとラー油の香りがたまりません。


お肉はたっぷりで嬉しい。単体で食べても焼き肉風味だけど、つけ汁をまとわせればなおおいしい。揚げそば入りのそば飯が進むなあ。


途中で、味変用の辛子肉味噌を溶けば、なんともワイルドな旨み。唇にしみるラー油が、師走の寒空に負けぬよう、体を温めてくれます。


最後にそば湯をいただき、冷たいそば茶で喉を清める。いつもの町そば屋さんとは違う、見事に昇華された創作系蕎麦もおいしいな。


王道の醤油ラーメンもいいけど、攻めた二郎系もおいしいのに似ている。食べ物を食べ物で例えるのもなんですが、しみじみそう思う。


ごちそうさまでした。