今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 688)煮干ラーメン

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♩北へ帰る人の群れは 誰も無口で

海鳴りだけを きいている


昭和生まれなので、この一節だけで津軽海峡の冬景色が思い浮かぶ。吹き荒ぶ風、荒れる海、舞い散る雪、伏し目がちな人びと。行ったことないけど。、


ともあれ、こちらはランチタイムのラーメン店。食券制で、仕上がり前にトッピングを確認される、いわゆる二郎系で煮干ラーメンを待ってます。


♩麺を食べる人の群れは 誰も無口で

AMラジオだけを きいている


そう、たまに連れ立ってくる客も席は隣り合わせとは限らず、そもそもこのご時世だから会話もない。たまに店主の確認と客の返答がなされるくらい。


自然と先客の声も耳に飛び込み、野菜多めにんにく、野菜多め味濃いめにんにく、など平日昼間のにんにく率の高さに驚く。会議もリモートなのかな。


で、私はといえば「普通で」。どうしても腹くちくなるので、野菜すら増量しない。二郎系にくる意味があるのか疑問だけど、味付けが好きなのだ。


さてさて、煮干ラーメン。確か、底のほうに煮干し成分がたまってるのよね。前回食べたときに、煮干し感が足りないなーと思った記憶が。


https://socius-lover.hatenablog.com/entry/2020/01/10/070600


まずは、野菜の上からラーメンタレをふりかけ、もやしをワシワシ食べてゆく。ベジファーストといえばきこえはよいが、こうしないと麺にたどり着かない。


くさみとうまみのスレスレを責めるスープを味わって、麺を底からくるりとかき回すいわゆる「天地返し」を試みて、底の煮干し成分を引き揚げる。



ゴワゴワの麺はズルズルと啜れず、モムモムと口に押し込むように食べてゆく。動物系のスープに、魚介の旨味が重畳されて、当然においしい。


海水をはるかに超える塩分濃度は、飲んだらあかんと思いつつレンゲが動く。一味をかければ味が引き締まり、カレー粉を試せば煮干しが吹き飛ぶ。


肉塊のようなチャーシューも、たまに見かけるキャベツも、愛おしくキレイに食べ尽くす。ふう、二郎系ならではのこの満腹感はたまらんです。


ごちそうさまでした。