今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 709)冷しちからそば

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AMEMIYAのネタにもなった「冷やし中華はじめました」は、初夏あたりの季語だろうか。季節的には肌寒い梅雨の前だけど、陽射しが強くなる頃合いだな。


時を同じくして町そば屋でも冷やしが始まる。冷やし中華と同じ酸味のきいたツユ、ザルと似た濃いめのツユ、温そばと同じダシ系のツユなど、さまざまです。


こちらは冷やしメニューが豊富で悩んじゃうね。たぬき、きつね、山菜、ちから、ムジナ。どれも捨てがたいけど、ボリュームを求めて、ちからにしよう。


やってきた冷やしそばは、中央にパイナップルの輪っかが鎮座しており、そうそうここのはそうだったと思い出す。見目麗しいというか、賑やかなひと皿です。


まず具材をかき分けてそばをズズズ。酸味のない濃ゆい系のツユは、そば粉の香りがよく似合う。ちから部分の揚げ餅をむに〜と楽しむ。この味、唯一無二〜。


例年ながら、具材がオリジナリティに溢れてますね。ツルリ喉越しのよいしらたき、味のよく染みたシイタケ、寿司ネタのような厚焼き玉子。どれもおいしい。


きゅうり、ナルト、ネギはあくまで脇役ですね。紅生姜をふりかけ、ワサビをといて刺激を増しつつ、そばをスルスルとたぐっていく。あゝ清涼感。


ひと通り食べ終えたら、水で舌をリセットして、デザートがわりにパイナップルとみかんを食べる。ツユとあい混じって、甘じょっぱいのが何とも幸せです。


ごちそうさまでした。