今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 751)冷麦


「知識は荷物になりません、あなたを守類を懐刀」とは冒冒グラフのキャッチフレーズですが心から同意する。積み上げた豆知識が自分を形成していると思う。


さて、そんな豆知識の1つ。JAS規格というのは、意外と面白い規定をしている。たとえば、うどん類を直径で規定しており、以下の通りに分類されている。


そうめん 1.3 mm 未満

ひやむぎ 1.3 mm 以上、1.7 mm 未満

うどん  1.7 mm 以上


きしめんだの、ひもかわだの、平べったいのはおいといて、この区分は腑に落ちる。本人が細うどんと名乗のろうと、あんた冷麦ですから、なんて判断できる。


さて、こちら瀟洒蕎麦屋さん。うどんはないし、カレー南蛮やたぬき、きつねといった定番もなく、王道の創作系そば屋さんで、たまに来ると背筋が伸びる。


ここ何年か、夏になると冷麦を出すようになっている。うどんでなくて、冷麦。そば切りの要領で細く切られた冷麦は喉越しよく、季節の恵みに感謝する。


いつもならワサビのところに、おろし生姜がちんまりと。まずはツユの味だけで冷麦をスルスル。小麦の香りが漂って、ツユのダシがよくわかる気がする。


生姜、大根おろし、ネギを順々に加え味変する。そばより気持ち長いので、なかなかすすり終わらないのが楽しいな。八割がた食べ終える頃、そば湯が到着。


白濁したそば湯を注ぎ、ふうふう飲めば、生姜の刺激が胃を温め、夏バテに効いている。暑さ寒さも彼岸まで、もう少しこの夏を耐えようかな。


ごちそうさまでした。