今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 752)江戸味噌炙りチャーシュー麺


東京は、世界有数の観光都市である。何を今さらだけど、コロナ禍以降、外国人観光客があまり来ないからか、そんな大事なことを忘れがちである。


遠出も憚られるし、それなら今がチャンスとばかりに都内観光を繰り返す。いわゆる観光名所でなくとも、あちこちに見どころがあるのが大都会TOKIO


で、両国。大相撲はやってないし、江戸東京博物館も改装中だけど、だからこそ狙い目、すみだ北斎美術館を見学する。興味深いんだけど、おなかがすいた。



土地柄ちゃんこ屋も多いけど、昼間っからビールが欲しくなるので自重する。ふと駅に隣接した土俵のある施設を覗けば、江戸味噌ラーメンとやらを発見。


江戸味噌とは、耳馴染みがないな。なんでもこちらの田所商店は、味噌ラーメンにこだわり、味噌ラーメンオンリーの商品展開だとか。なんか、嬉しくなる。


江戸味噌はかつて隆盛を誇ったものの、大戦の影響もあり、すっかりさびれていたとのこと。近年、復興が進んでいるらしく、無知を恥じつつ楽しみに待つ。


やってきたのは、期待に違わぬ大物感あふれるひと品。スープをひと口飲めば、京味噌のような甘みと、ダシの深淵な深みに恋に落ちる。宝箱をみつけました。


ふた口目は、我慢できずにチャーシュー。焦げ目も香ばしく、丼ぶり飯がいけそうなオカズヂカラ。当然のように縮れた太麺は当たり前にスープとよく絡む。


卓上の七味は味噌ラーメン専用らしく、唐辛子のほか、オニオンやコショウなどが入っているとか。サカサカかければ、天国へのパスポートのようなおいしさ。


夢中で食べながらも、アサリが入っているのに気づく。なるほど深川飯風で、いかにも江戸っぽい。もう、満点です。私なぞが採点できない、てっぺんの世界。


などというと店の回し者のようですが、舌が合うとはこういうことですね。普段使いの場所にないのが残念てすが、また、両国に来たくなる魅惑の味でした。


ごちそうさまでした!