岩手は麺どころである。盛岡冷麺、じゃじゃ麺、わんこそば。方向性の異なるラインナップは壮観である。やたら面積が広い県なので多様な文化があるのは理解できる。
これに伍するのは、愛知かな。スガキヤ、台割ラーメン、きしめん、あんかけスパ、豊橋カレーうどんなど、個性派の麺々が居並ぶ。人口比でいえば、岩手が優勢か。
イタリアン、へぎそば、五大ラーメンの新潟も強い。西日本はうどん、焼きそば、ラーメンが強いけど、蕎麦が弱いのでやや劣勢かな。などとどうでもいいことを思う。
さて、ジャージャーそば。盛岡じゃじゃ麺の原型である中華の炒醤麺は、肉味噌をのせた汁なし麺であり、それを日本そばにアレンジしたのだろう。肉味噌、楽しみだ。
肉味噌はオカズヂカラが抜群である。麺だけでなく、白米や豆腐にのせてもいいし、レタスで包めばつまみにもなる。いわば間違いのない惣菜であり、期待が高まる。
やってきたのは、冷やしそばに肉味噌、きゅうり、白髪ネギがトッピングされた瀟洒なひと品。ツユを飲むとわずかに酸味があり、そばをすすると喉越しが心地よい。
肉味噌を全体にまぶしてすすると、甘塩っぱさとしっかりした肉質がアクセントとなってそばを引き立てる。時おりきゅうりを食べると、口がサッパリするのがいいね。
岩手三大麺のうち冷麺とわんこそばは現地で食べたっけ。わんこそばは二日酔で29杯しか食べられず、いつかリベンジしたいけれど、年取ってからだとキツイかも。
などと考えるあいだにそばを完食。底に沈んだ肉味噌を丹念につついて食べる。たしか三軒茶屋にじゃじゃ麺を出す店があったから、また、食べに行ってみようかな。
ごちそうさまでした。