今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 774)もち入りラーメン

 

 

ラーメンは、かつて中華そばと呼ばれただけあって、そばから流用した具材が多い。ネギ、ナルト、のり、ワカメなどは古きよきラーメンに欠かせない。

 

しかし、天ぷら、お揚げ、生玉子などはそばうどんでは主力だけど、ラーメン界隈では物珍しい。カツオ昆布の出汁と、鶏ガラスープの違いゆえだろうか。

 

ともあれ、こちらはもち入りラーメン。力うどんでお馴染みのもちですが、ラーメンのトッピングとしてはかなりレアもの。甘味処併設の定食屋ならではです。

 

たった100円でもち入りになるのは、イベントとしてはすごくオトク。永遠のダイエット中のオジサンだけど、チャンスは最大限にいかすのが私の主義です。

 

到着したのは、もちの焦げ目が麗しきひと品。和菓子を出すだけに、おもちは本格派で、フワッフワ。ひと口かじれば、うに〜と伸びて、少し香ばしい。

 

これが昔ながらの鶏ガラスープによく似合う。こんな味わいのお雑煮、郷土料理にありそうだなんて思いつつ、細ちぢれ麺をすすれば、やさしさに包まれる。

 

メンマはサクサク、ナルトはフワフワ、叉焼は脂っ気なし。いわゆるザ・中華そばならば、コショウをザブザブかけるのが正解。うん、味が引き締まった。

 

夢中で食べ終え、残るおもちをお雑煮気分でスープにつけては少しずつかじる。ふとみれば、丼ぶりの内側から7桁の電話番号がお目見えする。

 

東京の市内局番が8桁になったのが199111日。激動の平成を駆け抜けたであろう丼ぶりは、そろそろ付喪神になりはしまいか、最敬礼しつつ完食です。

 

ごちそうさまでした。