今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 807)山かけそば

 

お腹がすいていないお昼どき、何を食べればよいものか、少し悩む。ランチ抜きでもいいけど、せっかく仕事から解放された小一時間、デスクから離れよう。

 

サッパリしたのでいいな、とそば屋を選択する。ざる&そば湯でもいいけど、寒いから温まりたいかな。あっさり系希望なので天ぷらではなく、山かけだね。

 

そういえば最近、いくつかのテレビ番組で自然薯掘りのようすをみたな。収穫の季節なんだろうし、一所懸命に掘っている風景は見映えがするのかもしれない。

 

ブログをみれば、こちらで山かけを食べるのは2年ぶりです。前回は気づかなかったけど、具の配置がなんとなく顔に見えて、おかめそばのようで微笑ましい。

 

昆布巻きかまぼこと立派なしいたけが左右の目、青菜は筋の通った鼻、あごひげのような山かけに、海苔がおちょぼ口。意図したものではないだろうけど。

 

まずは、匙で山かけをひと口。黄金色のダシと入り混じり、滋養にあふれる味わいです。いずれ底に沈んでしまう前に、そばとからめて食べてゆこう。

 

いつもはざるで食べるそばは、ダシの風味にも伍してなお香り高い。七味を少しふって、一気にすすり込んでゆく。山かけが唇を濡らして、楽しくなっちゃう。

 

しいたけは重く、甘辛くたかれています。溶けゆく海苔が風味を加え、どこからともなく柚子の香りが漂って、丼ぶりは独立した世界で、小宇宙のごとし。

 

北陸で食べられる昆布巻きかまぼこ、おせちにも入ってますよね。お正月が近いなあ、などとしみじみ。キレイに食べ終えて、匙で底の山かけを掬いとる。

 

ごちそうさまでした。