お腹がすいていないお昼どき、何を食べればよいものか、少し悩む。ランチ抜きでもいいけど、せっかく仕事から解放された小一時間、デスクから離れよう。
サッパリしたのでいいな、とそば屋を選択する。ざる&そば湯でもいいけど、寒いから温まりたいかな。あっさり系希望なので天ぷらではなく、山かけだね。
そういえば最近、いくつかのテレビ番組で自然薯掘りのようすをみたな。収穫の季節なんだろうし、一所懸命に掘っている風景は見映えがするのかもしれない。
ブログをみれば、こちらで山かけを食べるのは2年ぶりです。前回は気づかなかったけど、具の配置がなんとなく顔に見えて、おかめそばのようで微笑ましい。
昆布巻きかまぼこと立派なしいたけが左右の目、青菜は筋の通った鼻、あごひげのような山かけに、海苔がおちょぼ口。意図したものではないだろうけど。
まずは、匙で山かけをひと口。黄金色のダシと入り混じり、滋養にあふれる味わいです。いずれ底に沈んでしまう前に、そばとからめて食べてゆこう。
いつもはざるで食べるそばは、ダシの風味にも伍してなお香り高い。七味を少しふって、一気にすすり込んでゆく。山かけが唇を濡らして、楽しくなっちゃう。
しいたけは重く、甘辛くたかれています。溶けゆく海苔が風味を加え、どこからともなく柚子の香りが漂って、丼ぶりは独立した世界で、小宇宙のごとし。
北陸で食べられる昆布巻きかまぼこ、おせちにも入ってますよね。お正月が近いなあ、などとしみじみ。キレイに食べ終えて、匙で底の山かけを掬いとる。
ごちそうさまでした。