今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 475)マグロの山かけ丼定食

 

山かけ。初見殺しのネーミングだけど、山芋や長芋をすりおろしたものですね。そば界隈ではダシでのばしたとろろと、すりおろしをかけた山かけを区分する。

 

店によって使いかたが異なるらしいけど、おおよその使い分けですね。たとえば牛タンなら、ダシでのばしたとろろをかけた、麦とろ飯が似合いますね。

 

もったりしたままマグロにかけた丼ぶりは、とろろ丼でなく、山かけ丼で正解なわけです。海の幸と山の幸、夢のタッグは2000パワーズのようなトキメキ。

 

純白でバージンスノーのような山かけ、真ん中にちんまりとワサビが鎮座しているのがいとをかし。ワサビを少しずつマグロにのせて、醤油をそれぞれ垂らす。

 

マグロを取り上げてひと口に食べれば鉄の味というか、血の味というか、赤身ならではの凛とした旨みです。貧血ではないけど、鉄分が足りないので助かるわ。

 

こんどはごはんを山かけとともに頬張れば、ぬるぬると口の中を滑り抜け、微かに芋の風味と旨みが感じられる。でも、海苔の風味が勝るのよね。

 

ならばマグロによく山かけをまぶして、ごはんと一緒に食べてみると、軍艦巻きかのような錯覚に陥る。酢飯だったら、ビールが欲しくなる味だな。

 

あっさり丼なので、佃煮や梅干などを挟んで変化をつけて食べてゆく。味噌汁のワカメがいつもにも増してシャキシャキで、気持ちまでフレッシュになります。

 

長芋の健康効果はわざわざ書くまでもなく数多い。おいしいうえにヘルシーなんて、嬉しいじゃあないか。キレイに食べ終えて、お茶で口をサッパリさせます。

 

ごちそうさまでした。