ソイ。見慣れない黒板メニューを二度見する。soyなら大豆だけど、マグロと紅白丼を形成するとは思えない。タイの書き間違いかなと思いつつ、指差して注文。
「紅白丼1つ」そんな注文が通ったので、ひと安心するも、手元の手書きメニューでもはっきりと「ソイ」と書いてあり、ザワザワと心が揺さぶられる。
「鮮度抜群のソイ」とはいかなるものか。すぐにググるのも風情がないけど、ここまでノーヒントならば致し方なし。どうやらメバルの一種らしい。
ともあれ、メバルだってメジャーな魚ではない。藤子不二雄のまんが道を読んだ人なら「海底人間メバル」を知っているけど、メバルは深海魚ではないらしい。
ともあれ、ソイ。初見なので味を確認したく、ワサビ醤油を丼ぶりにかけずに、ひと切れ取り上げて醤油をつけて食べる。あっさり白身で、クニクニ食感。
なるほどおいしいけど、悲しいかな白身魚の刺身はオカズヂカラには乏しく、付け合わせのやたら辛いきんぴらや、ワカメの味噌汁などを駆使して食べ進める。
ここでふと思いつき、醤油皿に刺身を入れて、30秒ほどのアッサリ漬けをつくっては丼ぶりに戻していく。簡易漬け丼は思った以上においしく、ニンマリです。
調べればソイはまさに今が旬らしく、貴重な出会いに感謝。とはいえ、日本国内にも知らない食材がまだまだあると思うと、知識の足りなさにゾッとしました。
ごちそうさまでした。