今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 592)卵かけご飯 with 味の素

 

化学調味料は体に悪い、そんな風潮があった。人工物を口にすると、あとあと何が起きるかわからないと不安をあおり、自然由来の旨みこそ、究極であり至高とされた。

 

同様にいまだに年配の方にエアコン嫌いがいるのは、機械の冷気は体に悪いと刷り込まれた世代なのだ。むろんそんなことはなく、適切に使えば熱中症を予防できる。

 

さて、今朝は卵かけご飯。正確にいうと卵かけ麦ご飯。ごくシンプルに、味の素だけで味つけする。味の素はサトウキビ由来なので、化学というか、発酵調味料なのだ。

 

卵に箸を入れて軽くかき混ぜる。口に入れると味の素が少ししゃりしゃりして、レンチンだから麦ご飯も少しパサパサである。しかし、それを補って余りある卵の活躍。

 

黄身の滋養あふれるコク、白身のトゥルトゥルした喉越し、味つけが最小限の味の素なので、卵本来の味がよくわかる。これなら老衰でも、最後の晩餐で食べられそう。

 

そもそも五大味覚とは塩味、甘味、苦味、酸味に加えて、日本人が発見した旨味である。わが国が旨味の扱いに長けているのは間違いなく、安心、安全の味の素ですね。

 

ちなみに味の素の旨味は植物由来のグルタミン酸であり、このほか動物由来のイノシン酸、キノコ由来のグアニル酸などがあるらしい。寄せ鍋とか、おいしいわけやん。

 

ともあれ目の前の卵かけご飯はシンプルイズベストのおいしさ。卵自体のおいしさに白米をよく噛んだ甘味と味の素のほのかな旨味が加わり、朝からかなり幸せです。

 

ごちそうさまでした。