一夜干しってなんだ? 干物界隈は知らない言葉が多いね。先日食べた文化干しは、天日ではなく冷温風機による干物だったけど、すると一夜干しは夜干したものか。
本来の語義でいうと、その通りらしい。直射日光ではなく、涼しい夜風にあてて乾燥させる。最近は冷風乾燥機を用いることも多く、その場合はこれも文化干しである。
定義はともあれ、やってきたのはメタリックな見目がカッコいいひと品。モビルスーツでいうなら、百式はやはり金色であり、黄色ではいかんのです。なんの話だっけ。
そうそう、サバの一夜干し。パリパリの皮に箸を突き刺し、ミシミシと身を割く。ひと口大に切り分けて食べれば、サバ本来の旨みがしっかり伝わってきて、おいしい。
身がキュッと引き締まっているのは干物ならでは。脂も少ししつこいくらいなので、大根おろしに醤油を垂らしてともに頬張れば、相性バッチリのオカズヂカラです。
サバの生き腐れというくらい、傷むのがはやいサバ。先人の知恵は大したもので、塩や酢でしめたり、干物にしたり、長くおいしく食べる工夫がなされてきたわけです。
文化干しとの違いはわからないけど、50歳を前に干物のおいしさに目覚めつつあります。もっぱら味の味醂干しばかり食べてましたが、こんどは何を食べようかな。
ごちそうさまでした。