今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 941)肉そば in 豊しま

 

 

関東と関西の食文化の違いは大きい。硬水と軟水、武家と公家、血縁と地縁。さまざまに対比されるけど、原因は複合的であり、関ヶ原あたりが境界線なのも面白い。

 

そんな違いの1つが「肉」。肉じゃがやカレーに入る肉が、一般に関東では豚、関西では牛なのだという。肉まんだって、関西ではわざわざ豚まんと言い換えるのだ。

 

どうも農耕用家畜が、主に東日本では馬、西日本では牛だったらしい。そのまま牛食につながる関西に対して、馬は軍事転用されることもあり、食用は定着しなかった。

 

さて、本日の朝食は肉そば。わざわざ「是はうまい!関東風」と謳っているとおり、牛肉ではなく豚肉そば。カエシのきいた関東風のツユがピッタンコ、合うのよね。

 

七味をざぶざぶかけ、まずは丼ぶりを持ち上げツユをひと口。やたらと熱く、食道が悶絶する。豚肉の脂がにじんだツユは絶妙な味わいで、ついふた口めも飲んじゃう。

 

濃い色のそばは、ざっかけない茹で麺ですが、だがそれがいい。スルスルすすれば、熱いツユがからみ、汗ばんできます。主役の豚バラ肉は、そばと一緒にすすれそう。

 

じっくり煮込まれたバラ肉は豚ならではの野生味を残しつつも、ベーコンの如き旨みの濃縮を感じます。ツユを吸った揚げ玉も自然と口に流れ込み、唇はツヤツヤです。

 

ようやく熱いそばが恋しい季節になった喜びを噛み締めつつ、そばをキレイに完食。ティッシュで唇をぬぐい、グラスの水を飲み干して下膳する。今日は頑張れそうだ。

 

ごちそうさまでした。