今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 76)目玉焼き朝定食(とん汁に変更)+ベーコン単品

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何度もいうけれど、なか卯のみそ汁はおいしい。


京風うどんを出すだけあってダシが抜群においしい。ゆえに、たまに食べないと気が済まない中毒性がある。


そんな強い動機でなか卯を訪問、ひとしきり券売機をみて、目玉焼き朝定食、さらにとん汁へと変更してみる。お野菜が食べたい年頃です。


これだけでも十分なんですが、もうちょっと色気が欲しい、正確には食い気だけども。


いったん戻ってきたお釣りを取り上げ、再び券売機に投入して、単品ベーコンを購入。いいよね、ベーコン。


ほどなくやってくる My ブレックファースト。


見目麗しい目玉焼きを取り上げ、ご飯にオン。目玉焼き丼ぶりを作成。黄身に穴をあけて醤油を流し込んで、軽く箸で裂いたら出来上がり。


なか卯は親子丼にも注力してるから、玉子の質もいいんだよね(独断)。ねっとりと濃いオレンジの黄身をご飯にまぶして、味ノリで巻いてパクリ。


ううーん、日本人に生まれてよかったと叫びたくなる味。世界の中心は、ここです。


さて、期待のとん汁。ひと口すすればダシが鼻腔をくすぐります。安定の、安心の、クオリティ。


根菜がたっぷりの具をほおばるご飯をほおばるよく噛んで、ダシで流し込む。


いや〜これがみそ汁と差額100 円なら文句なし。100 円玉で買える温もり、熱いとん汁握りしめるよ、オレァ。


さて、こちらも 100 円の単品ベーコン、1枚 50 円なんてケチくさい計算をしてはいけない。


ベーコンのご飯との相性がいいのはわかりきってるんだから、きっと値段負けなんてしない。


ほら、ホテルのバイキングとかいったら、ベーコンとかスクランブルエッグをついつい食べちゃうでしょう?  


ベーコンには朝食に欠けた何かを補う力があるんだよ、ないかな?  あるよね?


閑話休題、まずは1枚目の半分をパクリ。ちょうどいい塩っ気がたまらんねぇ。


ご飯をたっぷり頬張って口内調味、具材が売り切れたとん汁も、ダシで加勢してくれて、いつまでも続いてほしいような殿様気分の朝食。


とかいってるうちに完食。後客が先に退店しているから、よく噛んだ食事は実践できたかな。最後に、グラスになみなみ注がれた冷たい緑茶を一気に飲み干す。


なぜだか朝のなか卯では、電子琴のような音で懐かしのメロディが流れているんだけど、ちょうど H2O の「想い出がいっぱい」を尻目に席を立つ。


大人の階段のぼる、黄身はまだ、シンデレラさ。


うん、自分でも何が言いたいかわからなくなってきた。とりあえず、期待以上においしかった。


ごちそうさまでした。



麺喰らう(その 138)朝そばセット(高菜ごはん)

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夏本番だからこそ、電車の冷房で冷やされると、温かい汁物が恋しくなる。電車では立つ時間も長かったので、せめて食事は座りたい。


で、ゆで太郎へ。店内はイス7:立ち食い3くらいの割合なので、朝のこの時間ならまず座れるだろう。


店頭の朝メニューポスターを眺めて、高菜ごはんセットを選択。納豆も捨てがたいけど、ご飯を温かいダシで流し込みたいのを優先。


赤いダブルクリップで食券を挟み、カウンターへ提出。なるほど、温そばが一目瞭然のひと工夫。21 世紀になってもアナログな小回りは健在だナ。


程なく番号が呼ばれてトレイを受け取りに。ふと、刑務所ってこんなふうに番号で呼ばれるんかな、などと関係のないことを思いつつ、カウンター脇の無料揚げ玉をよそう。


ではでは、いただきましょうか。たっぷり入れた揚げ玉は急速にダシを吸ってしっとり。なるほど安定のおいしさだナ。


高菜ご飯は、赤と緑の補色のコントラストが美しい。明太子は北海道産だとか。パラパラしていてご飯に合う。高菜も辛味より塩っ気が強めでご飯に合う。


そして、そば、ご飯、ダシの三角食べを開始。一番の歯ごたえが高菜なんだけど、ついつい早食いになるので咀嚼を心がける。ああ、この三位一体たるや。ラーメンライスにも通ずる、オトコの世界。


やがて塩分過多気味の朝餉も落ち着き、残るのは揚げ玉が浮いたダシ。すべて飲むのははばかられるけど、せっかく入れた揚げ玉なので、できる限り食べ尽くす。


最後に、グラスの水をグイッと飲み干して、これからかくであろう汗のぶんを補充。胃がすっかり温まったので、しばらくは汗がひかないだろうな。まあ、それがのぞみなんだけどネ。


ごちそうさまでした。

定食春秋(その 75)ごろごろチキンのバターチキンカレー

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松屋は、いろいろな業態に手を出している。


牛丼、トンカツ、中華、カレー。いわゆる男メシ界隈だけども、牛丼だけだと BSE とか何かあったときに脆いんだろうな。


さて、そんなカレー業態で好評だったメニューを松屋本体に逆輸入。期間限定ながらも全店舗でいただけます。


なんか、ハリウッド版ゴジラをみるような思いでワクワクです。決してドラゴンボールではありません、はい。


さて、逆輸入カレーは、券売機の時点で「にんにく入り」の表記。


松屋に行くのは主に朝なのでためらいがちでしたが、エイっと食券を購入。朝っぱらから、小さな勇気を出しました。


待つことしばし。呼び出しがかかり受け取りにいくと、お先の女学生さんもチキンカレーでした。


おお。同志よ!  皆に小さな勇気を出させるんだから、期待は当然高まります。


まずは味噌汁の安心感、ひとすすりしつつカレーの全容を眺める。


トマトっぽい色のカレーソースにたっぷりのチキン。平皿に盛られたご飯には黒い福神漬けが添えられています。


まずは、やはりチキンをガブリ。うん、弾力があって、いい肉っぷりですね。


カレーソースは甘さが先にきて、酸味を味わったあとに、ほんのりからさがやってくるタイプ。印僑のカレーっぽくておいしい。


タマネギはシャキシャキで、つど煮込んでるのかな。手間かかりそうなひと皿です。


カレー業態は数店舗しかないから、これを松屋全店で提供するのには苦労があったんだろうな。そんな余計なお世話まで考えるほど、おいしい。


にんにくはたしかに感じるけど、一日中においに悩まされるほどでもなさそう。カレーをぱくり、ご飯をぱくりで食べすすめる。


半分くらい食べたところで「あれ、カレーを食べてご飯を食べるより、ご飯をカレーに浸すほうが手っ取り早いな」と気づき、方向転換。さらに加速度的に食がすすむ。


味噌汁や水をあいだに挟みつつ、楽しいお食事タイムは終了。定番にはならないんだろうけど、定期的に食べたくなる、そんなカレーでした。


ごちそうさまでした。

定食春秋(その 74)アナゴ丼とせいろ定食

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アナゴってきくと、真っ先に「フグタくん、一杯どうだい?」なんて声が脳内再生されます。


でも今のタラコ唇は、私の聞いたあの声ではないんだろうな。


そういえば、マスオさんの声も交代するとか。いよいよサザエさん以外は総とっかえになりました。


時代の流れですねえ。いっそドラえもんみたいに一斉交代すればよかったのかもなぁ。


さて、そんなことを考えてしまうランチタイム。カウンターに陣取り、本日の日替わりの到着を待ちます。


ワイドショーは小難しいことをしゃべってますが、見るともなしに見る。頭からっぽのほうが、夢詰め込めるもんな。


さて、やってきたトレイをみれば、相変わらず豊富な品数が頼もしい。奈良漬を筆頭に、名も知らぬ漬け物類がズラリ。いつ食べても、ビールが欲しくなる定食ですナ。


さてまずはアナゴ丼を。まあ、アナゴご飯と言ってもいいくらいの、ちょうどいい分量ですね。


刻みアナゴに山椒をパラリ、もりもりかき込めば蒲焼きのタレ味が口に広がること、広がること。


うん、ウナギはそりゃおいしいけどさ、日常はアナゴの蒲焼きでけっこうシアワセだよな〜。


秘伝っぽいタレでなくとも、甘辛醤油の味って麻薬成分を疑うくらいにおいしいですよね。


ご飯をパクリ、漬け物をポリポリ、すまし汁をゴクリ。なかなかだ、今日のランチは。


ひとしきり食べたあと、もりそばにとりかかる。ツルツル、ツルツル。


喉ごしのよいそばをたぐるうちにお腹がだいぶ満タンになってきました。そば湯はほどほどにしておこう。


「フグタくん、一杯どうだい?」なんて夜も訪れたい、そんなランチでした。奈良漬の魔力だネ。


ごちそうさまでした。

麺喰らう(その 137)自家製 富士宮焼きそば

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ご当地 B級グルメが都内で気軽に食べられるのはありがたい。


B-1グランプリがきっかけなのかな。街おこしの新顔から、知る人ぞ知る逸品まで。出無精が加速してしまうくらい、いろいろと手に入る。


名物は現地の空気とともに食べるからおいしい、という意見には反論できないけど、それでも基本的な味つけは変わるまい。


さて、富士宮焼きそばB級グルメは気軽さを求めてか焼きそば類が多く、そのなかのひとつ。ま、焦げたソースにハズレなし、ですし。


袋麺のほかには、ブタ少々、キャベツ少々のみの準備でオーケー。まあお手軽なこと。レシピどおりに調理すれば、ものの5分でできあがり。


なるほど、仕上げに魚粉をかけるのね。青のりでないあたりが静岡おでんとも通じてて、いかにもご当地っぽいナ。


では、実食。事前に蒸してあるという麺はモチモチと独特の歯ごたえ、アルデンテとも違う、独特の味わい。僕ァ、好きだな、この方向性。


いざ旅に出れば、観光しつつ、王道のご当地料理を食べてしまうので、なかなか B級グルメにたどり着かないんですよね。


先日名古屋へ行ったとき真っ先にスガキヤを食べたものの、ひとり旅だからできるんであって。かりに家族づれならひつまぶしや味噌煮込みを食べただろうな。


理屈はともあれ、おいしいものを知るのは嬉しい。舌がお子様なので、焼きそば上等、こんどは横手焼きそばを食べてみよう。


幸せな、ココロの小旅行ですね。


ごちそうさまでした。

麺喰らう(その 136)ひもかわ(あげもち)

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夕方に小一時間、自由時間ができたので、オヤツを食べようと立ち食い店へ。こじんまりとした店構えが好ましい。


トッピングはさまざまだけど「そば/ひもかわ」が選べるのがウリのようだね。うどんは売り切れてるし、ここはひもかわと洒落込もう。


券売機で逡巡するも、物珍しいあげもちを選択。


カウンターに「ひもかわで」と提出がてら、サービスの天カスを確認。ふふふ、あとでたんまり入れてくれよう。


水をグラスに注いで、壁際の隅っこを陣取る。みればお隣りさんは、タマネギ天だろうか?  


お皿いっぱいに居並ぶ天ぷらと格闘している。はじめての店だけにボリューム感がつかめないな。


さて、程なく呼びだされ、ひもかわと初対面。おお、そなたがひもかわか。噂どおりに、きしめん状の平たい麺よのう、などと思う。


さて、カウンターでザブザブと天カスをかけ、自席へとそそくさと戻る。


あげたてのおもちなんてはじめてかもしれない。量といい、オヤツにふさわしいチョイスとなってニンマリ。


まずはズルリとツユを飲む。暑かろうと、まずは熱いツユを飲むのが My 掟。


おお、かなりダシがきいておいしい。なんというか実写版・赤いきつねといった味。


武田鉄矢赤木春恵を振り切って食べに来そうなおいしさ。


語彙が少ないゆえ失礼に聞こえるかもしれませんが、コレ、最上級に褒めてます。


平たい麺もちょうど赤いきつねっぽく、心のなかで狂喜乱舞しつつ食べる。あのインスタントの雄が目指したのは、こういう本格派なんだな。


さて、あげもちをかじれば、外はさっくり、中はとろとろ。ダシをよく吸って、こいつぁオヤツにちょうどいい。


自家製の天カスは、今日の注文の履歴書なんだろうね。たまに何かの中身に当たるとうれしいネ。何かはわからんけどネ。


いやー、久々に目が醒める食事でした。何というか、たまには新規開拓もしなきゃダメだね。意外な出会いがあるから、街歩きはやめられない。


ごちそうさまでした。

定食春秋(その 73)納豆朝食+冷や汁単品

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やよい軒で朝ごはんを、と立ち寄れば期間限定の「冷や汁定食」を発見。


激しくココロひかれるも、朝っぱらからアジの干物、とり天付きは重すぎる。

そこで券売機を探ればやはりありました「冷や汁単品」。こいつぁ福音とばかりに、ポチッとな。


さて、肝心のメインを何にしようかと逆算するも妙案が浮かばず、比較的ヘルシーな納豆朝食を選ぶ。


たしか冷や汁といえば宮崎名物だったはず。


新宿にある宮崎のアンテナショップで見かけた気がする。「どげんかせんといかん」とかいう怪しい立て看板とともに思い出されます。


ようは、出汁のきいた冷たい味噌汁をご飯にかけるネコマンマなんですが、本来ならお行儀が悪い行為を店公認でできるのがいいんですよね。


さて、やってきましたわがプレート。味噌汁がかぶってるけど「冷や汁変更ではなく単品追加ですね?」と聞かれた理由がここで理解できました。


やむをえまい。ダブル味噌汁だ。


味噌の塩分は血圧に関係ないとかいう記事をチラリと見た気もするし、今さら後にはひけませんから、覚悟を決めよう。


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十六穀米にしたのでおかわりはできない。冷や汁用のご飯がなくならないよう、あらかじめ4分の3ほどを冷や汁に入れておく。慎重というか、小心というか。


では、冷や汁を締めに、それまでを組み立てよう。


納豆はかきまぜたあとに味噌汁にイン、納豆汁として食べる。これも本来お行儀ワルだけど、冷や汁ついでに、ご勘弁、ご勘弁。


残るわずかなご飯に卵をかけ、海苔で巻きつつ食べる。本来ならこれがご馳走だけど、今日はまだメインが控えているゼイタク。


プレートを改めてみるに、冷奴、味噌汁、納豆。冷や汁にも豆腐が浮かんでいるのをみるに、朝から大豆責めだなとしみじみ思う。


閑話休題、たどり着きましたメインディッシュ、冷や汁ご飯。いわば県公認ネコマンマ、うらやましいな宮崎県民。まずはレンゲでひと口ズルリ。


えーっと、魚の出汁がきいてる気がするかナ。本来はアジのほぐし身を入れるらしいから、願望というか、舌の気のせいかもしれないな。


あとはレンゲをひたすら動かす。キュウリはさわやか、氷はカリカリ、豆腐はしっとり。いずれも冷や汁の濃さを薄めてくれます。


背徳のネコマンマ、でもおいしいひと品。ノドが乾くのは承知のうえで、最後の一滴まで飲み干す。夏らしい味わいに大満足。


さて、たぷたぷのお腹をさすりつつ、お仕事の時間です。お昼は抜きにして、塩分調節しないとね。


ごちそうさまでした。

麺喰らう(その 135)気まぐれうどん・小(とり天、げそ天)

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何かオナカに入れようと思う朝。腹具合と相談すれば麺、だな。


いくつかの選択肢が浮かぶも、なんだかうどん気分。たまにムチムチ麺が食べたくなるよな〜。


さて、最近評判のこちらは開店早々なのに先客あり。期待が高まります。


メニューは数あれど、心は1つに決まっている。気まぐれうどんという名の、日替わりです。


へえ、しょうが、天かすも食券(無料)制なのか。まあ、カウンターに出しっぱなしもなんだかな〜という判断かね?  


気まぐれさんには天ぷらが付いてくるので、今日のところはパスしておこう。


食券には「きましょう」の文字。なんの勧誘だ。誘われているうちが花、ということかな?  なーんて単なる「気まぐれうどん・小」だろうけどサ。


テテーンとやってきた気まぐれうどん。


まずは揚げたてのとり天をパクリ。サクサクした衣としっかりした鶏の味がおいしい。食卓塩をパラリとかけてスナック感覚で食べていく。


げそ天は味付けなしでそのまま。プチプチとしたげその食感が楽しいナ。ハフハフ、揚げたてだからやはり熱いな、うれしいな。


さてさて、待望のモチモチ麺。


スルリとすすれば控えめにかけた醤油の香りが鼻腔を通り抜け、冷たくしめられたうどんがウミャイ。一気呵成に食べちゃうわ、これ。


ふと「お客さん」と声をかけられて目をあげると「ぶりの捌きたての切れ端です」とサービスの天ぷらをいただく。


なんとうれしいハプニング、たまたま朝イチに来ただけの、常連でもないワタクシめに!  なんと気持ちのいい店員さんだろう。ありがたや〜ありがたや。


ふとみれば、カウンターは開店 10 分でほぼ埋まっている。そば派の私ですらおいしいと思ううどんに、気持ちのいい接客、そりゃ人気なワケだね。


帰り際、「ありがとうございます、行ってらっしゃい」と声がかかり、なんだか嬉しくなりました。かりに夜勤明けだとしても、笑顔になるよな。


とことん気持ちのよい朝でした。


ごちそうさまでした。

麺喰らう(その 134)豆腐一丁そば

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夏の風物詩というと、甲子園とか、盆踊りあたりが思い浮かぶ。


小学生の頃だと、まったく友情が感じられない「夏休みの友」なんてのもあった。あいつ、どうしてるかな。


さて、こちら箱根そばでは「豆腐一丁そば」が始まりました。


冷やしそばに豆腐をドンと一丁のせましたという大胆なひと品ですが、すっかり夏メニューとして定着しました。


丼ぶりの半分以上を覆いつくす純白の豆腐。まずは箸ではしっこをつまむ。やさしい大豆の甘みがして、何よりもその冷たさが涼となる。


しかし、豆腐そのものの味だけでは味気ないので、麺を寄せてスペースをつくり、ツユに漬け込む。


みるみる茶色に染まる豆腐に、罪の意識を覚えつつ、麺をすする。


そばは安定の箱根そばクオリティ。豆腐にかまけているうちにズブズブになった揚げ玉とともに食べていく。


ツルツル、豆腐、ツルツル、豆腐、ツルツル、豆腐、豆腐、ツルツル。


やはり豆腐一丁ともなればかなりボリュームがあるネ。幸いに麺つゆとの相性もよく、舌でつぶすように豆腐をやっつけていく。


冷奴ってふだん食べないけど、父親が酒のアテにしていたっけな。あの頃は、まだピープーって音とともに豆腐屋さんが売りに来てたな。


ふう、お腹いっぱい。ほぼ植物性とは思えないボリュームに大満足です。


炎天下ですが、少なくとも、内臓は涼しくなりました。また、来年食べよう。新物の梨のように、季節の楽しみですな。


ごちそうさまでした。

麺喰らう(その 133)カレーヌードル

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何度も言いますが、年々カップ麺を食べなくなりました。


加齢、血圧、減塩。いろんな要素が渦巻きますが、そういうお年頃でしょう。


それでもこの半年で、カップヌードルのしょうゆ味とシーフードは食べました。


さすれば三強の一角、カレーを食べないわけにはいかないでしょう。なんとなく、塗り残した塗り絵のような義務感ですナ。


さて、国民食ともいえるカレーとラーメンですが、お互い不可侵条約を結ぶかのようにあいいれません。


一部ご当地ラーメンや CoCo 壱などでカレーラーメンのムーブメントもありますが、定着しない。


それもこれも、カップヌードルカレー味というパイオニアにして、高い壁を越えられないからではないかと推察します。


さて、富士山には月見草が似合うように、カレーヌードルには、おにぎりがよく似合う。


逡巡したあげくにシャケおにぎりを選択。なんとなく、オカカや梅干しではない。福山雅治も「シャケ食えよ」と勧めていた記憶もあります。


あと唐揚げも買い足して、思春期男子のオヤツのようなワイルドさを醸成する。


残念ながら、中年男性の朝昼兼用なわけだが、そこはそれ、雰囲気だからネ。


待つこと3分、フタを開ければ、プゥンと香るスパイスの海。改めてしみじみ見れば、人参、じゃがいも、謎肉と、いかにもカレーな具が入っているのね。


溶けきっていないカレーペーストを、くるくるお箸で撹拌してから、いただきます。ズルリ、ズルズル。うん、安定かつ間違いのないお味。


ここで、おにぎりをほおばり、すぐにスープを飲めばカレーライスを食べているかのような口内調味となる。


なるほど計算され尽くしたこの味には、思い出補正以上の実力があるんだな。


割り箸がすぐに黄色くなるのをみると、スープの飛び跳ねも気になりますが、カップに口をつけてすすればそれも杞憂。


唐揚げをパクリ、スープをゴクリ。ジャンクな脂にまみれた若き日々を思い出す、そんなブランチでした。


とはいえ、塩分過多な食事は喉も乾く。ゴクリとペットボトルのお茶を飲んで、カレーヌードルの余韻にサヨナラ。カレー臭はしばらく残るけど。


ごちそうさまでした。