今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 470)紅生姜ちくわ天そば in 富士そば

f:id:socius_lover:20210128094556j:plain


紅生姜の天ぷら?なにそれ、食べたことない。なんて人も多いでしょうけど、関西では一定の地位を占め、酒の肴、うどんのタネで食べられる。


スライスを揚げたり、かき揚げにしたりするようですが、富士そばは斜め上を行きました。そう、竹輪の穴に刻み紅生姜を詰め込むという離れ業。


見た目は地味ですが、そばをたぐれば、どことなくツユが紅生姜風味。まあ、当たり前ですね。存在感のある天ぷらを持ち上げ、最初のひと口を。


真っ先に紅生姜の酸味と香りが鼻を駆け抜け、ムッチリとした竹輪の旨みが追いかけて来る。誰が思いつくものか、B級天ぷらとしてはアリです。


紅生姜はB級界隈の名脇役で、自分のブログを検索しても牛丼、豚骨ラーメン、冷やしそば、釜めし、焼きそばパン、炒飯と獅子奮迅の働きです。


一方の竹輪は癖がなく主張しないうえ、お誂え向きの穴があるのでキュウリやチーズ、あげく紅生姜まで差し込まれ、図らずも便利屋の本領発揮。


獅子丸は、いつも竹輪を食べていたなあ。などと思いつつ、ツユを吸って膨らみはじめた竹輪をガブリ。うどんこそ合いそうだなと思いつつ完食。


ごちそうさまでした。


しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。

麺喰らう(その 469)醤油ラーメン+ライス

f:id:socius_lover:20210122141015j:plain


ラーメンライスか、半チャンラーメンか、それが問題だ。ハムレットばりに揺れるオヤジ心。同じようにみえて、この2つは似て非なるものです。


具材をおかずに白ご飯を食べるラーメンライス、味のついたご飯をワシワシかき込んでスープで流し込む半チャンラーメン。主客が逆転してます。


差額は 280 円、券売機の前でひと刹那考え、ライスを選択。半チャーハンでは塩分過多となりがちで、喉が渇くと午後の会議で困っちゃうからネ。


まずはスープをひと口、安定の醤油味。麺をすすりつつ、食事の組み立てを考える。コショウを多めにかけて、おかずヂカラを増しておくのが吉。


では、チャーシューをひとかじり。塩っぱさと脂の旨みで口を満たして、ライスをパクリ。でらうま。怪しい尾張弁が飛び出すほどおいしいです。


チャーハン用に炊かれただろう、かためのライスが汁物に合うのヨ。ご飯をひとしきり噛んだら、文字通り慎重な匙加減で、スープを口に運ぶ。


ここでいったん麺に戻り、口に残った余韻でライスをパクリ。スープをゴクリ。いやいや、サイコー。コリコリのメンマでも、ご飯がすすむこと!


味玉つけてもよかったな、なんて思いながら、虎の子の残りのチャーシューをご飯にのせ、ほんの少しスープをかければ、ミニ丼ぶりの完成です。


ご飯おかわり自由か。若人はたんと食べて欲しいな。私は1杯で十分ですが、ラーメンライス堪能しました。水をごくりと飲み干して席を立つ。


ごちそうさまでした。


しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。

麺喰らう(その 468)朝クリームカレーうどん in 松のや

f:id:socius_lover:20210121183034j:plain


カレーはスパイスの集合体で、漢方薬と同成分も含まれ、ざっくりいえば体によい。カレーライスはもはや国民食ですが、カレー麺も捨てがたい。


先日初挑戦した、なか卯カレーうどんが思いのほかおいしかった。朝から汁もの、カレースパイスで体温を上げていくというのは悪くないネ。


カレーは立ち食いそば屋でも食べられるけど、どちらかといえば傍流で、それほど力を入れていない。ならば非麺系の店に狙いを定め、松のやへ。


クリームを冠するだけあって、ダシはトロトロ。肝心のカレーは、甘みのあとに辛みがジワーッと広がっておいしい。マッサマンカレー的な印象。


辛み消しに飲むのが熱いお茶ということもあり、お腹から温まってきました。ご飯やカツとのセットを意識してか、具が青ネギのみなのも潔し。


跳ねないよう、匙にミニカレーうどんを拵えて、ツルツル食べてゆく。うどんを食べ終え、なお残る濃厚なダシ。ご飯セットがあるのも頷ける。


うどん&ご飯の炭水化物ストームは素敵だけど、半チャンラーメンと同じく胃と心の事前準備が必要ですね。太鼓腹をさすりつつ、下げ膳する。


ごちそうさまでした。


しばらくは孤食のグルメ&お蔵出しです。

麺喰らう(その 467)特製ラーメン

f:id:socius_lover:20210121134103j:plain


食わず嫌い脱却キャンペーンで、なんとなく足が向かなかった店を意識して訪問。雑誌でも紹介されるこちらがすいているので、ノレンをくぐる。


予備知識がないので、ラーメンと特製ラーメンの差額 300 円が何に起因するかわからず。せっかく勇気を出して初訪問したから特製にしてみよう。


すると、並と中盛どちらにしますかと問われ、思わず並を選ぶ。並と中盛ってどう違うのか。トール、グランデとか言われても、わからんもんね。


どうも緊張するけど、自分の縄張りを広げる意味でも、はじめての店に慣れなくちゃ。卓上にはコショウ、七味、酢、ラー油などがありますね。


まずはスープをひと口。濃いめの鶏白湯スープかな。唇がくっつきそうなくらい濃厚です。麺はゆるふわウェーブの中太麺で、スープによく合う。


特製と無印の差はわかりませんが、具材は豊富。穂先メンマというか、むしろ筍はコリコリおいしい。ホロホロの叉焼は歯が要らないやわらかさ。


フィンファンネルのような海苔で麺を包んですすり込めば、磯の香りが絶品ですね。味玉は当然の如く黄身がトローリして、予想通りに官能的。


濃厚なスープに七味をふれば味が締まり、お酢やラー油を足せば味が華やかに変貌します。スープはすべて飲まずに、後引く頃合いで席を立つ。


ごちそうさまでした。


しばらくは孤食のグルメ&お蔵出しです。

麺喰らう(その 466)乱切りそば in 富士そば

f:id:socius_lover:20210124111231j:plain


富士そば前を通りかかると、自家製乱切り蕎麦という見慣れぬディスプレイ。期間限定みそラーメンにも惹かれたけど、店舗限定の乱切りの勝ち。


打ちたて、茹でたてが可能な押し出し製麺機を一部導入とか。ゆで太郎、嵯峨谷も取り入れてるけど、時間と回転との兼ね合いが課題となります。


ここはやはり、もりそばを注文。受け取りに行けば、大ベテランの職人さんが「そば湯つけますか? 多めにしときますね!」と快活な応対。


機械製麺をマニュアル通りにつくるんだから、味に大差はないんだけど、気持ち良い接客だと、おいしく感じるのは人情。食事の美しい序曲です。


肝心の乱切りそばは、ツルツル、ヒラヒラ。そばの角がわかる気がします。立ち食いでは汁そばを食べることが多いけど、今日はもりそばで正解。


洗練された職人技で細く切られたそば切りもおいしいけど、乱切りは食感がさまざまで楽しい。ネギやワサビの薬味軍も、いい働きをしてます。


で、そばに七味を直接ふって食べると、鼻に抜ける香ばしさと、喉を抜けるピリ辛が楽しめます。なんでも、食通・池波正太郎の食べ方だとか。


せっかく多めにもらったそば湯だから、ゆっくり楽しもう。ルチンが溶け出したサラッとしたそば湯で、ツユを最後までおいしく楽しみました。


ごちそうさまでした。


しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。

麺喰らう(その 465)カレーそば in 箱根そば

f:id:socius_lover:20210116100309j:plain


箱根そばは、季節メニューが華やかである。いつ訪れてもさまざまなフェアが行われ、朝そば率の高さもあって、レギュラーメニューとは縁遠い。


で、思い立って初カレーそば。箱そばのコロッケそばは手堅い人気ですが、カレー風味がウリ。本体のカレーそばを食べるのは、ドキドキです。


水を入れ、席につくなり呼び出しがかかる。ずいぶん早いな。みれば、かけそばにカレーがかかったタイプで、なるほどこれなら早さも納得です。


ふと、大学の学食を思い出す。実家では余ったカレーをのばし、さらにトロミをつけたツユだったので、かけそばにカレーをかける発想に驚いた。


まずはトロトロのカレーを絡めつつ、そばを食べてゆく。たま〜に当たる細かな肉が嬉しいね。跳ねないよう、そおっと慎重にツルツルもぐもぐ。


やがてカレーソースは溶け拡がり、均質なカレー汁に変貌する。残念ながら、ぜんぶは飲みきれないネ。そばを食べ終え、下げ膳する際に気づく。


なんと、厨房にツユ注ぎマシーンがあるのだ。なるほどの感染対策。店いっぱいに広がるダシの香りもいいけど、オートメーション化も趣深いね。


ごちそうさまでした。


しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。

定食春秋(その 276)ミニのり弁セット in ゆで太郎

f:id:socius_lover:20210119072206j:plain


中年のゆで太郎離れ。なんて仰々しいですが、通勤経路にゆで太郎がなくなって久しい。オフィス街の外食はコロナ禍で大変だけど、正直寂しい。


で、ちょっと足をのばして何か月ぶりのゆで太郎へと。せっかくなので準備は万端、ホームページで予習した、新作のミニのり弁セットをポチリ。


のり弁を丼風に仕上げ、かけそばを添えたゆで太郎の意欲作。のり、白身魚フライ、ちくわ天、かつお節。なるほど、のり弁に必要にして十分だ。


そばは挽きたて、打ちたて、茹でたての3たてを守るゆで太郎クオリティ。ダシのきいたつゆとともにしみじみ沁みる。サービス揚げ玉も嬉しい。


久しぶりだな、ゆでのそば。新そば粉は国産、北海道は北空知産らしい。お値打ち価格で国内農家が応援できるなら、こんなに嬉しいことはない。


さて、のり弁。開店すぐなので、揚げたて、サクサクの白身フライは軽い食感。むっちりしたちくわ天は半分食べて、そばにパイルダーオン。


かつお節は醤油が馴染んで、ご飯のお供ですね。ワシワシとかきこんで、醤油と合わさった香りを楽しみ、そばのツユで喉へと送り込んでゆく。


ホームページによれば、産地にもこだわりあり。播磨灘の海苔、枕崎の鰹節、銚子の醤油、太刀魚の竹輪、船凍品の助宗鱈の白身を使用、とか。


船凍って造語かと思ったらイカ漁でも使われる鮮度の証なんだね。ともあれ、ゆで太郎。思わず長文になるほど、わざわざ来た甲斐がありました。


ごちそうさまでした。


しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。

定食春秋(その 275)マッサマンカレー in 松屋

f:id:socius_lover:20210204085734j:plain


世界一美味しい料理。大風呂敷ですが、そんな自信満々のコビーが踊る松屋の新メニューです。ほう、みせてもらおうか、世界一の味とやらを。


マッサマンカレー無印良品のレトルトで食べた気がするけど、記憶がはっきりしない。タイ王国の料理らしいから、間違いのない味だとは思う。


みれば、チキンがゴロゴロ入っており、食べ応えありそう。ソースをペロリと舐めると、ココナッツ味。最初は甘いけど、あとからピリッとくる。


松屋カレー界に新しい風、なんて店内 CM が流れるのもわかりますね。日本カレーの到達点のような創業カレーとは、ベクトルが全然違います。


ご飯をカレーに浸しては食べてゆく。牛丼や味の濃いオカズに合わせて炊かれた松屋のご飯。マッサマンカレーに合わないわけがないじゃないか。


北海道産ポテトがスプーン休めにちょうどいい。タイ料理だろうと、素知らぬふりでついてくる福神漬もグー。安定の松屋みそ汁で辛みを逸らす。


鶏肉はキシキシして、適度な脂身でおいしい。タイをはじめ、東南アジア辺りは食の禁忌も多そうだし、さかんにチキンが食べられるんだろうな。


サラサラしたカレーは、本場では長粒米と合わせるんだな。きっとピッタンコでしょう。夢中で食べればもうおしまい。今度はサラダをつけよう。


Wiki をみると、マッサマンカレー CNN の世界で一番美味しい料理調査で1位をとったことがあるらしい。なるほど、看板に偽りなしですね。


ごちそうさまでした。


しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。

定食春秋(その 274)ノルウェーサーモン刺し定食

f:id:socius_lover:20210119132712j:plain


こちらの居酒屋さん、ランチに来るのははじめてだけど、なるべく孤食で飲食店を応援。すいているから四人席に通され、ドキドキの小心者です。


刺し身腹だったので、日替わりからサーモン刺しを選び、選べる付け合わせで卵を注文。卵かけご飯用の醤油が卓上にあるのが決め手。楽しみだ。


と思ったら、先払いなのね。慌てて財布を取り出して支払い、お茶を飲んでひと息つく。卓上にだしポットを発見、お茶漬けもどうぞってことか。


まずは味噌汁をズズズ、豆腐とわかめですね。小鉢のきんぴらを食べつつ、漬け物を高菜だと確認する。ワサビが添えてあるからお茶漬け用かな。


メインのサーモンは脂ノリノリ。ワサビ醤油でいただけば甘みと旨みが爆発、ご飯が進みますね。冷凍技術の発達に感謝しつつ、次々と食べる。


で、卵を心ゆくまで混ぜて専用醤油をひと回し。ご飯にトロリとかけ、ちょっと高菜をのせて食べると、言うことなし。神々しさすら感じますね。


ご飯おかわり自由だけど、2杯目は食べきれないな。ならば、最後のサーモンをのせて、卵かけご飯にダシをなみなみ注いで、お茶漬けタイム。


卵のおかげで鍋の〆の雑炊っぽい仕上がり。半生のサーモンもまた、おいしからずや。今度は選べる付け合わせで、明太子茶漬けもいいかもね。


居酒屋はどこも大変だろうナ。ご時世&加齢もあってあまり外呑みはしないけど、新鮮な魚を食べたい、なんてときに重宝するし。応援しなきゃ。


ごちそうさまでした。


しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。

麺喰らう(その 464)辛いタンタン麺

f:id:socius_lover:20210115133504j:plain


タンタン麺は自由だ。発祥はどうあれ、進化の系統樹を次々と伸ばしている。汁の有無、スパイスの種類など態様はさまざまだが、共通項は辛味。


川崎市民のソウルフードとかいうニュータンタンメンは、かき卵とニンニクが決め手とか。もはやゴマの香りや、肉味噌すら必須ではないのだ。


で、こちらのメニューをみれば「タンタン麺」と「辛いタンタン麺」が両雄居並ぶ。辛みすら取り除いてよいなんて、タンタン麺は自由すぎる。


カウンターの茹で卵は3個まで無料とのこと。コンコン、パリパリと殻を剥きつつ待つ。以前は食べ放題だった記憶があるけど、経費節減かな。


サービスライスは辞退して、2個めを剥いていると、辛いタンタン麺が到着。ソーメンのような細麺だからか、予想より早いお出ましに動揺する。


まずはスープをソロリ。おっ確かに辛い。でも、ゴマの風味がたしかで、クセになる味。レンゲを忙しく動かすうち、汗がジワリと、当然の帰結


辛味を薄めるのはお冷のみ、ひと息ついて茹で卵をパクリ。白身は朱に染まるも、黄身がホコホコしてスープに合う。続けざまに2つ目もパクリ。


やわらかなチャーシューは、ライスに合いそうだな。ライスもおかわり3杯までに変更されているのは、相撲取りにでも粘着されたんだろうか。


余計な心配はさておき、ツルツル、ハフハフと箸を動かし、おいしく完食。舌に残る辛みを再びお冷で宥めて席を立つ。タンタン麺は自由だ(笑)


ごちそうさまでした。


しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。