今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 49)冷やしきつねそば

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冷やしそばというと、要は冷えたツユが  “ぶっかけ”  になっただけでしょう?  とか思うけど、そうではない。


ツユにひと工夫もふた工夫もあるのだ。温そばとほぼ同じ店、濃いめ少なめに振った店、やや酸味に振った店など、店の個性が出て面白い。


一般的には夏メニューだけど、通年取り扱う店もあります。“冷やし中華始めました問題”  もこうしたら解決なのにネ。

いずれにせよ、ちょっと気候が暖かくなると、またぞろ、冷やし魂に火がつきます。


で、冷やしきつねそば。

こちらのお店は老夫婦2人で切り盛りしていて、お冷やは出ません。卓上にはそば湯がヤカンで置いてあるだけ。武骨な、でも懐かしい店構え。


やってきたのは、ちょっと濃いめのツユがかけられたタイプ。 麺は太いの、細いのまちまちで、それが食感のアクセントになってうれしい。


肝心な油揚げは、ダシがジュワー系ではなく、あっさりした味つけのブツ切りがゴロゴロと。麺=ご飯、揚げ=肉のようなコンビネーションで、交互に食べるのがちょうどいい。


冷やしきつねというものの、ひそかに天かすも入っており、じつはムジナ。ネギもほどよくツユにつかり、シャキシャキとおいしい。


濃いめのツユをチビチビ飲みつつ、麺を完食。残った天かすとねぎを丁寧につつくと、残るはやはり濃いめのツユ。


やおらヤカンからそば湯をサラサラ注いで、丼ぶりを持ち上げ、グイッとひと口。温そばのツユと似て非なる、そば湯で薄めたツユ。おいしいネ。お腹を冷やしすぎないのもいいよネ。


ごちそうさまでした。