今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 439)あぶりあなご丼


あなごを食べるたび、いつもマスオの同僚を思い出す。はっきりいえば、今世紀に入りサザエさんはほぼみていないのだが、幼き日の刷り込み効果は恐ろしい。


あなごをおいしく食べる前に、まいど思い出すのもなんなので、アナゴさんについてここで飽くまで調べて、今後の人生はアナゴさん抜きで過ごす決意をする。


海山商事勤務、マスオの同僚で27歳、たらこ唇がチャーミングな恐妻家。ええっー27歳なのかい? ランバ・ラル35歳もショックだけど、これも大概だ。


たしかにマスオさんに「アナゴくん」呼ばわりされているから、若いっちゃあ若いのか。ともあれ、そんなことを調べるうちあなご丼の登場、1年ぶりの再会。


https://socius-lover.hatenablog.com/entry/2020/07/21/070400


まずは味噌汁で箸を湿らせる。かたまったワサビを各あなごに少しずつつけ、ワサビを洗うために味噌汁をもうひと口。さすれば、あなご丼をいただくかな。


濃厚なタレ、淡白なあなごの旨み、炙った香ばしさ、ワサビの辛みが順番にやってくる。ご飯と口内調味したのち、カイワレを食べればシャキシャキさわやか。


お次はあなごをよけて、タレご飯だけをパクリ。これだけで十分おいしいから困っちゃう。牛丼もそうだけど、丼ぶりはつい、アタマを残し気味に食べちゃう。


最後までオカズヂカラを残しておきたい心理だけど、空腹のとき米ばかり食べ、腹くちくなってオカズが残る食べ方は、いい年した大人としてどうなんだろう。


小鉢の切干大根や、香の物で味に変化をつけつつ、最後のひと粒までおいしく完食する。たぶん、今度食べるときもアナゴさんを思い出す気がしてならない。


ごちそうさまでした。