今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 899)スガキヤラーメン

 

旅の楽しみの1つに食事がある。もっといえば、食事が目的で旅をすることもあるくらいだろう。ご当地ならではの食材は華やかで、文字通り非日常を「味わう」のだ。

 

吉田戦車氏のエッセイ「吉田電車」に、ドジョウが食べたくなって、着の身着のまま関西から新幹線に乗って浅草にきた老夫婦の話がある。1泊2日の素敵な贅沢な旅。

 

ただし値段が高ければよいわけではない。北海道ならセイコーマートも試したいし、大阪なら阪神百貨店イカ焼きを食べておきたい。いわゆる、ソウルフードである。

 

そんなソウルフードの1つが中京圏スガキヤ。関東から撤退して久しく、食べたいと思っても最も近くて静岡県。時間的には新幹線で名古屋まで行ったほうが早い。

 

いくら旅と食事が不可分でも、スガキヤを食べに名古屋へは行けないだろう。ましてや、スガキヤは都内のスーパーでたまにインスタントを取り扱っているのだ。

 

そんなわけで自家製・スガキヤラーメン。店での特製をイメージして、青ネギ、鶏チャーシュー、メンマ、生玉子をトッピングする。五目ごはんがあれば完璧だけどさ。

 

まずはスープをひと口。独特の魚介豚骨の香りは比肩すべきものがない。クセのないちぢれ麺がよく似合うのよね。ズルズル、ムニムニと食べてゆく。ああ、おいしい。

 

中高時代を中部地方で過ごしたので、スガキヤはお小遣いで行ける身近な外食店だったな。今思えばチープな味だけど、サッポロ一番同様、刷り込み効果で思い出の味。

 

名古屋に行きたくなってきた。東山動物園や名港水族館を見て、ひつまぶしや味噌煮込みも食べたい。たぶん名古屋に行ったらスガキヤぶんのお腹のスキマはないな。

 

ごちそうさまでした。