料理が高級になってくると「塩で食べるのがおいしい」ゾーンがある。天ぷら、トンカツ、焼き肉などを、食塩ではなく、ミネラル豊富なちょっといい塩でいただく。
やはり素材の味がよくわかるので、高級店だとお値段なりにおいしいだろう。しかしラーメン店の価格はそうではなく、醤油、豚骨、味噌のような派手な味が好まれる。
そんななか、こちらの主力は塩ラーメン。よほどダシに自信ありなのだろう。期待とともに券売機をみれば、ランチサービスのごはんが4種類、何を選ぶか悩ましい。
チャーシュー、のり玉、じゃこ、鶏マヨ。どれもおいしそうだけど、のり玉の言葉の響きが決め手です。食券を提出して待てば、まずはのり玉ごはんがやってくる。
なるほど、そうきたか。ふた口ほどのごはんの上が正方形ののりで覆われ、そこに黄身の醤油漬けが鎮座している。まるで日の丸の2Pカラーのようで、微笑ましい。
少し遅れて塩ラーメンの到着。スープを飲めば淡麗ながら魚介ダシがきいて旨みたっぷりで、思わずもうひと口。小麦味の感じられるストレート麺との相性もバッチリ。
ごはんの黄身を崩して、おかかとともに食べれば、海苔の香りで軍艦巻きを食べているような錯覚が。〆はレンゲでスープをかけて、ミニおじやにするのが吉ですね。
ついつい、ごはんに興奮したけどメンマ、チャーシューといった具材もしっかりおいしいのに、塩ラーメンの繊細さを邪魔しません。また食べたくなる塩味でした。
ごちそうさまでした。