今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 345)天津飯+半ラーメン in 日高屋

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醤油ラーメンが食べたい。店主入魂の一杯とか、行列店の華やかなヤツではなく、フツーの、なんの変哲もないラーメン。これが意外と難しい。


鶏がらスープで、ナルトやメンマがのった、いわゆる昔ながらの東京ラーメンを出すのは、ラーメン店よりもそば屋さんのほうが多い気がする。


https://socius-lover.hatenablog.com/entry/2021/01/25/070700


で、シンプルさを求めて日高屋へ。主張のない、思い描いたラーメン似の一杯が期待できる。どれどれとメニューを開くと、天津飯に心惹かれる。


ツヤツヤと黒光りする餡かけ、こんもりと東京ドームのような玉子の立居振る舞いに一目ぼれ。当初の目的も達成するべく、半ラーメンもつける。


食べすぎかな。でもたまには本能の赴くまま、心も胃も解放区を楽しまないと、と自分に言い訳する。そのぶん、食後によく歩くことにしよう。


メニューとは異なり、カニカマのビジュアルを前面に押し出した天津飯。レンゲで食べれば、甘酸っぱい餡とトロトロの玉子が美しいハーモニー。


クリスタルキングチャゲ&飛鳥、井上陽水奥田民生。いい喩えが思いつきませんが、つやつやのご飯が進むことこの上ないったらありゃしない。


餡かけの酸味はケチャップではなく、黒酢だな。カニカマの繊維っぽさ、そぼろ肉の歯ごたえ、どれをとっても、予想を遥かに超えてきました。


夢中で半分くらい食べたところで、汁っ気が欲しくなり、半ラーメンのスープをスルスル。予想どおりのやさしい味は、懐かしさを覚えるほど。


黄色い縮れ麺、少量の海苔、メンマ、チャーシュー。こちらはすべてが予想通りで実にシンプル、だがそれがいい。口直しして、再び天津飯へと。


天津飯というと「中国にはない」「技を借りるぜぇ‼︎」「関東と関西で餡が違う」などと思うけど、食べるのに夢中で、深掘りして考える暇がない。


カチャカチャとレンゲを動かし、お箸に持ち替えたり、グラスの水を飲んだり。焦ることないのにいそがしく食べ終える。おいしいは正義だな。


ごちそうさまでした。


しばらくは孤食のグルメ&お蔵出しです。