インスタント焼きそばは、好みが分かれるところである。ペヤング、UFO、一平ちゃんの三強に、やきそば弁当やごつ盛り、各種プライベートブランドが林立する。
しかし、私が一番好きなのは「日清袋焼そば」である。湯を沸かし麺を煮て、水気がなくなる頃に粉ソースで味付け。最大の長所は「焼くので焦げ目が作れる」点です。
カリカリした麺を楽しめるわけで、フライパンから食べて仕舞えば洗い物は1つですむ。それと粉ソース独特の味のムラは、いかにも手づくりといった風情があります。
アラフィフともなるとフライパンからの直喰いは、家族の目もあり抵抗がある。しかし、本日は誰もいないのでチャンス到来。いそいそと調理して、鍋敷きにのせる。
うーん、はっきり言って無愛想。茶色い麺と青のりだけのビジュアルは、映えの対極に位置します。しかし、スルスルとすすればそこには、セイシュンの食卓がある。
大学の頃、何人かで麻雀をするとき、カップ焼きそばはお湯を多量に使うので一番後回しにされたっけ。カロリーは高いけど、スープがないぶん満腹感も足りなかった。
かえって具が何も入っていないのが潔い。ソースと青のりの香りを鼻腔にため込み、ビールを流し込めばベストマッチング。麺の焦げたところもまた、いとをかし。
ごちそうさまでした。