今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 938)もち入りラーメン

 

昔ながらの醤油ラーメンといわれて、思い浮かべるものは人それぞれである。実家は外食をしない家なので、スーパーの生ラーメンこそが私にとっての思い出である。

 

鶏がらとポークエキスの入った醤油スープに、黄色いちぢれ麺が泳ぎ、具はゆで卵、ほうれん草、もやし、めんまなどで、たまにチャーシューがのると嬉しかったな。

 

実際に荻窪などの醤油ラーメンは、昔ながらのようでいて少しずつアップデートしており、進化系正調醤油ラーメンといえる。私のお気に入りは、お茶の水の店ですね。

 

https://socius-lover.hatenablog.com/entry/2022/02/07/070000

 

さてこちらは、甘味処と定食処を兼業しており、ラーメン専業でないからこそ、いまだにチャルメラの音が聞こえそうな、昔ながらのラーメンを出してくれるのです。

 

他メニューも魅力的なので、ラーメンはたまにしか食べないのだけど、先日読んだラーメン発見伝に「中華そば原理主義者」について書いてあったので、確かめてみる。

 

どうせなら甘味処兼業ならではのもち入りラーメンにしよう。先客2人ももち入りを頼んでいたようで、レンジ台にはすでにもちが焼かれ、香ばしい香りが漂います。

 

やってきたのは、押しも押されもせぬオールドスタイルの醤油ラーメン。レンゲでひと口飲めばスープは鶏がらで、GABANのコショウをざぶざぶかけるのが似合う。

 

もちを除けば具材もオーソドックス。めんま、ナルト、海苔、チャーシュー、刻みねぎ。麺はスープがよくからむちぢれ麺で、すするごとにピロピロと暴れるのがいい。

 

白眉はクキクキのめんまと、脂っ気のないチャーシュー。半ライスがあれば嬉しいところですが、今日の私には強い味方の焼きもちがいる。持ち上げると、くったり。

 

例えるなら、お雑煮ですよね。ひと口かじると、うに〜っとのびるのが楽しい。これは快感ですよ、カ・イ・カ・ン。心の中の薬師丸ひろ子が機関銃をぶっ放します。

 

今どきだと、橋本環奈なのだろうか。そんなことを思いつつ、夢中でラーメンをすする。工夫を凝らした今どきのラーメンもいいけど、これはこれで楽しめますねえ。

 

中華そば原理主義ではないけど、昔を懐かしめるメニューもあると嬉しいな。街中華のメニューの一番右にあるような、なんてことないラーメン。そこんとこよろしく。

 

ごちそうさまでした。